カーブス新規入会は昨対10%、最新決算で開示されたコロナショックの内容を読み解く

新型コロナウイルス感染拡大で営業を取りやめているフィットネスジムは未だ多く先行きは不透明だ。米ゴールドジムの破綻などセンセーショナルなニュースも有る。中には営業を継続しているフィットネスジムもあるが、会員は純減し新規会員もほぼ増えていないという声も多い。他社はどのような状況か気になっている読者も多いだろう。

「女性だけの30分健康体操教室 カーブス」を展開している株式会社カーブスホールディングは、2020年8月期第2四半期決算において、新型コロナウイルスによる外出自粛が本格化した3月4月の状況を開示している。その内容から、フィットネス業界におけるコロナショックの影響を考えてみたい。

カーブスが受けたコロナショックの傷跡

まず同社は、全国に2,000超の店舗を有しているが、3月に6営業日(3/8-3/15)の全店臨時休業、4月には緊急事態宣言発令による10-18営業日の期間において1,075店舗の臨時休業を行っている。緊急事態宣言対象の7都道府県849店舗においては4/11-5/6まで、その他隣接エリアにおいても都道府県の方針に沿って店舗を休業している。

チェーン売上高は、 FC店を含めた入会金・会費売上+物販末端売上高の合計

同社が発表している内容を見ると、3月はカーブスのフランチャイズ店舗含めた全店舗の売上を反映する「チェーン売上高」とそれに連動する「ロイヤルティ等売上高」を除けば影響は限定的だったように見えるが、4月に入ってからは影響の大きさが明確に見えるようになっている。特に4月の新規入会数は昨対10%と、コロナ禍を考えれば順当にも思えるがインパクトは大きい。

カーブスは2019年8月期の連結売上高は280億円、直営・フランチャイズ両店舗の末端売上高の合計である「チェーン売上高」は702億円を計上している。

この平時の連結売上高・チェーン売上高を単月換算すると、連結売上高は23億円/月、チェーン売上高は59億円/月となる。これが4月に入ると、連結売上高は昨対73%(23億円/月→17億円/月)約6億円/月の減収、チェーン売上高は昨対58%(59億円/月→34億円/月)25億円/月の減収と、かなりのインパクトであることがわかる。

㈱カーブスホールディングス 2020年8月期第2四半期決算説明資料

FC本部である同社の売上=連結売上高と、フランチャイズ店舗の末端売上高を反映した「チェーン売上高」の昨対比の減収傾向にギャップがあるのは「会員向け物販」と「FCのロイヤルティ」設計によるものだと推測される。

連結売上高の約50%は、会員向けの物販によって構成されておりその大半が定期販売(リカーリングモデル)でのプロテイン販売によるものだ。店舗休業下においても、会員向け物販は外出自粛が本格化した4月でも昨対99%と底堅さを見せており、物販による売上構成比の比率がFC本部とフランチャイズ店舗で差があるため、ギャップの要因となっていそうだ。

また、一般的にFC本部はフランチャイズ店舗からは毎月売上の○%(最低○万円)といったロイヤルティの徴収や、毎月10万円もしくは売上の3%を広告分担金として徴収するなど、様々なロイヤルティの設計が存在している。例えば、広告分担金が定額(例:毎月10万円)だったとすれば、仮にフランチャイズ店舗の売上が下がっても必ず広告分担金10万円は支払うためFC本部の売上としては変動しない。売上に対するロイヤルティについても、減収幅が一定水準までは同様の考え方となる。そのため、FC本部とフランチャイズ店舗の売上の昨対減収率にギャップが生まれることとなる。

休会制度を設置し退会を抑止、営業再開後の復活に期待

これまでカーブスは「休会」制度を設置していなかった。会費を支払うか退会するかのどちらかだ。平時ではこの二者択一の会員制度でも会員数を維持し伸ばすことができたが、先行き不透明かつ店舗休業を実施する状況で会費の取り扱いを考えれば「休会」の概念が必要となる。

同社は今回「新型コロナウイルス特別休会制度」を設置、これまでになかった「休会」制度によって退会による会員減少に対策を打った格好だ。それでも、休会会員を含めた会員数は約4年前の2016年8月期末の水準77万人に近づいており、3月4月の約2ヶ月で約5万人の会員が退会している

同社の「新型コロナウイルス特別休会制度」は、再開示に入会金がかからず、休会中の費用は一切かからない制度。請求済みの休会初月会費については再開時の会費にあてられる。この休会制度の利用者は3月に10万会員、4月には累計16万会員が利用している。

しかし、休会を「していない」会員数推移を見ると悩ましい現実も見えてくる。この状況下で62万人が会員を継続している事実は、裏を返せばカーブスという業態の力強さも表しているともとれるが「休会制度を利用する会員がどこまで増えるのか(≒店舗休業がどこまで続くか)」によって再開後の回復にプレッシャーになることが予想される。

フランチャイズ店舗の損益は赤字を覚悟する水準に

同社全体の数字を見ているとリアリティが薄いかもしれない。そこで店舗レベルに分解して目を向けると想像以上に厳しい状況が浮き彫りとなる。

店舗レベルで見ると、2月は1店舗平均413人の会員が在籍していた計算になるが、4月には374人まで減少、そのうち会費の支払いを行わない「休会会員」は21%に及ぶ79人で、退会数も増加している。逆に新規会員は毎月1.6人と2名に満たないペースになっていることが推測され、店舗によっては新規獲得が0になっている店舗もあると見られる。

カーブスの会費は、月5,700円(税込6,270円)と月6,700円(税込7,370円)の2パターン、月の平均単価を6,000円とすると、店舗の月会費売上は2月に248万円だったものが4月には185万円と2ヶ月で63万円も減少していることとなる。

また少し古いデータとなるが、2010年のフランチャイズ・ショーで同社が発表した店舗の損益分岐点売上高は153万円、客単価6,000円で割ると損益分岐点会員数は255名となる。今回のコロナ禍においては退会よりも「休会」への移行速度が高い。つまり休会会員比率が4月21%→35%(53人増加)まで上がってしまうと店舗単位では一時的に赤字のフランチャイズ店舗が続出する可能性が高く、約2ヶ月で21%の会員が休会に移行したことを考えると、5月中に35%の水準に到達してもおかしくはない。

ただ、あくまで再開前提の「休会」であるため完全に退会されてしまうことを考えると、営業再開後に赤字に転落していても黒字に復帰することの布石となるため、スピーディーに「休会制度」を経営判断として設置した同社の対応は一定の評価を得るべき施策だと考える。

AFTERコロナ、WITHコロナ時代のカーブス業態の進化を目論む経営陣の気迫

同社は、コロナ禍を抜けた先に「新しい市場」が生み出されると考えているようだ。自宅待機中の運動量低下による「コロナ太り」や「免疫維持改善」「基礎疾患予防」など、新しい健康ニーズが高まると見ている。その領域に向けては、オンライン体操教室「おうちでカーブス」の展開にも着手している。

㈱カーブスホールディングス 2020年8月期第2四半期決算説明資料

ただオンラインフィットネス自体は、コロナ禍において毎日数件〜10件以上のジムがプレスリリースでオンライントレーニングの提供を発表しており目新しさは無い。同社が他社と違う点は下記のスライドに象徴されている。

㈱カーブスホールディングス 2020年8月期第2四半期決算説明資料

カーブス経営陣が発表したこの方針の凄みは、ほぼ全業種が影響を受けているこの特殊な市場環境にも関わらず、こういった特殊な状態に影響を受けていること、ビジネスモデルとしてそのリスクヘッジが行えていなかったことを「課題」に感じていることにある。

つまり全国2,000店舗まで拡大した基幹事業のビジネスモデルの「コアコンピタンス」を再度明確化した上で「マイナーチェンジ」ではなく「バージョンアップ」、根底からビジネスモデルを再考すると表明しているのだ。

こういったアプローチは、通常企業再建のように既存事業が立ち行かなくなった場合や、ベンチャービジネスなど環境変化の激しい市場へのアプローチに見られる手法(しばし「ピボット」とも呼ばれる)だ。このスライド一枚にカーブス経営陣の並々ならぬ今回の事態への対処に向けた「気迫」を感じることができる。

休会した会員の何%が通常会員に復帰し何%が退会していくのかなど、店舗完全再開時のKPIとして注視したい項目は多いが、そもそも「カーブス」がこれからどうなっていくのか、同社の「ベンチャースピリッツ」に今後も注目したい。

カーブス買収のリターンは500億円超、コシダカのフィットネス本格参入M&A案件を振り返る

フィットネス業界はM&Aで形作られてきた業界といっても過言ではない。

例えばコナミによるピープルの買収や、日本テレビHDのティップネスの買収など大型の買収が相次いできた。その流れの一角をなすのが、2008年10月22日に実行されたコシダカによるカーブスの買収だ。

カーブスはその後破竹の勢いで成長し、2020年3月にはコシダカホールディングスからスピンアウトスキームで東証一部に上場した。

(注)07/12期会員数の数値は08/12期のもの

本稿ではコシダカ社の目利き力と、カーブスへの投資(買収)でコシダカ社が得た利益について考察していきたい。

女性専用フィットネス「カーブス(Curves)」買収までの歩みとコシダカ社の状況

女性専用フィットネス「カーブス(Curves)」はアメリカ発のフィットネス業態。ゲイリー・ヘヴィン氏が1992年に創業した。日本では、牛角やタリーズコーヒーなどのフランチャイズ展開を手掛けた株式会社ベンチャー・リンクが、カーブス世界総本部と2005年2月に日本市場のマスターライセンス契約を行いカーブスジャパンを設立。日本展開を本格化させた。

一方、現在の株式会社コシダカホールディングス(買収当時は株式会社コシダカ)は「まねきねこ」ブランドでのカラオケボックス事業や、温浴施設「まねきの湯」を主業とする企業だ。

コシダカ社のカーブス買収直前の業績は(2008年8月期)売上高136億円、経常利益7億円、当期純利益4億円という規模で、当時「まねきねこ」の店舗数は43都道府県277店舗を展開していた。

株式会社コシダカ
損益計算書
07/8期
(百万円)
08/8期
(百万円)

売上高11,33213,649
営業利益535691
経常利益561731
当期純利益134421

この頃コシダカ社は既にカーブス事業に着目し、100%子会社として株式会社北海道コシダカを設立、北海道エリアにてFC店舗を約7店舗運営していた。しかし業績への貢献は限定的で08/8期におけるカーブス事業の売上高は1.6億円、売上に占める割合は1.2%にとどまっている。

その後、日本のFC本部であるベンチャー・リンク社の業績が悪化、カーブスジャパンが売りに出されることになり、コシダカ社が中間持株会社のカーブスホールディングスを通じて20億円で買収した。

着目したいのは、買収直前期のコシダカ社の財務状況だ。

株式会社コシダカ
貸借対照表
07/8期
(百万円)
08/8期
(百万円)
 現預金 994 814
流動資産1,5151,386
固定資産3,2354,328
 短期借入金 0 50
 1年内短期借入金 621 854
 1年内償還社債 40 40
流動負債1,8092,400
 社債 60 20
 長期借入金 933 1,006
固定負債1,0191,050
株主資本1,9222,263
総資産4,7515,714

これを見るとわかるが、現預金は8億円しかなく、借入の規模は20億円近い状態で自己資本比率は約40%の水準だが、20億円の買収を楽に実行できるという財務状況では全くないことがわかる

カーブスをフランチャイズで店舗運営していたことでカーブスの可能性と事業のポイントを的確に把握し、カーブスジャパンの財務内容が健全であるとはいえ、ここで20億円を入札する経営判断は当時のコシダカの取締役会を想像するに、簡単ではなかったはずだ。

また、当事者としての目利きという側面もあるが、その前の時点でカーブスという業態に業界外の企業ながら着目し、フランチャイズで参加していたという目利き力と嗅覚は流石というしか無い。

最終的にコシダカ社は買収資金は長期借入金で調達し(借入の規模を20億円から40億円に増やし)カーブスジャパンを落札した。その後カーブスは大きな成長を辿ることになるが、それはあくまで結果論で、この当時カーブスは既に672店舗を有している。これが2,000店舗を超える規模になるという事業計画を信じることができるか否か、ここに20億円を投資できるか、腰髙社長の胆力と決意を感じることができる。

買収後のカーブスは2,000店舗を超え、国内トップクラスのチェーン業態に成長

買収後もカーブスは破竹の勢いで成長してきた。2008年の買収直前と2020年の上場直前期の業績を比較すると驚きの規模になっている。

売上高は5.8倍の280億円、当期純利益は12.2倍の37億円、店舗数に至っては2020年には2,000店舗を突破している。フィットネスに限らず2,000店舗に迫るチェーン業態はマクドナルド、すき家、ダイソーなど錚々たるブランドに限られる。

この成長を支えたのは、日本のFC市場を作り上げ一時代を築いたベンチャー・リンクのノウハウでもある。カーブスジャパンの買収でコシダカ社が得たのは、カーブスのマスターライセンス契約、店舗だけではなく当時の経営陣も含まれる。

買収当時のカーブスジャパン代表取締役会長の増本 岳氏、代表取締役の坂本 眞樹氏、副社長の田島(増本)陽子氏など、ベンチャー・リンクにてカーブスとのマスターライセンス契約から日本での展開を実行してきた経営陣の強い推進力の存在は欠かせない。また現時点においても買収時の経営陣が変わらず在籍していることも珍しく、同社成長の大きな原動力であることは確かだ

コシダカのカーブス買収は大成功、持分ベースの時価総額は490億円増加

カーブスホールディングス上場時の初値時価総額は567億円、カーブスジャパン株式取得費用(時価総額)の20億円のため、約12年間において約28倍に企業価値が増加した。

19/8期の時価総額は2020年3月上場時の初値時価総額

上場時のコシダカ社の持分比率は90%(その他10%は経営陣)であり、持分ベースの時価総額は511億円。20億円の投資が511億円に成長、約490億円近く株式価値が増大したこととなる。(※コシダカ社はカーブスHD株式を保有、カーブスジャパンの株式はカーブスHDが保有)

直近のカーブスホールディングスの株価、時価総額は484億円に減少

しかし、上場直後の全店休業など直近は新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績に対しても大きなプレッシャーを受けている。アフターコロナの時代にフィットした「新生カーブス」にトランスフォーメーションできるか否か、既に構築した巨大な事業資産を活かせるか、同社に注目が集まっている。

【速報】米ゴールドジムが倒産、新型コロナの影響で米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用申請

先程、日本でも多数の店舗が展開されているゴールドジムの米本社Gold’s Gym Internationalとその親会社GGIホールディングスは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け米連邦破産法第11条(チャプター11)の適用申請を行った。米メディアも多数報じている。

米ゴールドジム公式サイト

現地時刻で5/4(月)にチャプター11の適用申請した模様。米連邦破産法第11条は、日本における「民事再生法」に相当し事業継続が前提となる。そのためゴールドジムは廃業するわけではなく、事業再生を目指すこととなる。通常、裁判所への申請後、経営陣と債権者その他ステークホルダー間において負債等の処理について協議が行われ原則120日以内に再建計画が策定される。

米ゴールドジムCEOのAdam Zeitsiff氏によると、今回の申請ではゴールドジムの大部分を占めるフランチャイズ加盟店は関係ないとのこと。プレスリリースにて「ゴールドジムが廃業していないことを100%明確にしたい」とも述べている。

この申請によって、従業員の給与、保険やその他手当の支払い継続が行われ、フランチャイズ加盟店へのサポートについても継続することができると見られる。

同社は新型コロナウイルス感染拡大の影響による米国各州の規制によって3月16日には全米の店舗を一時的に休館。その週には直営店の会費を凍結、同月には直営店スタッフの98%を解雇した。4月には直営店32店舗を閉業すると発表していた。Adam Zeitsiff CEOは「新型コロナウイルス感染拡大前の1年は好調なスタートだった」と述べている。

今回のチャプター11による影響は、世界約700店舗のうち約10%の直営店にのみ影響を与えると見られる。Adam Zeitsiff CEOによると「直営店のこれ以上の閉鎖は考えていない」とのこと。また同社は8月1日までの再建を目指す見込み。

日本のゴールドジムへの影響

日本でゴールドジムを展開するTHINKフィットネス社

日本のゴールドジムは、1995年に米GOLD’S GYM FRANCHISING(GGF)社とフランチャイズ契約を締結した株式会社THINKフィットネス(東京都江東区、代表取締役社長 手塚栄司)が統括している。THINKフィットネス社の直営店に加え、フランチャイズ企業によって店舗運営されている。

現時点で、THINKフィットネス社の公式サイトには本件についての発表はされていないため影響は不明。同社の発表が有り次第、本稿にも情報を追記する。

5/5 21:25更新:THINKフィットネス社の発表内容

5/5に日本でゴールドジムを展開するTHINKフィットネス社が本件についてのプレスリリースを同社HP上にて公開している。

発表によると、米GGIホールディングスとその関連会社のチャプター11の影響は受けないとのこと。また米GGIとTHINKフィットネス社は資本関係は無く、独立性を担保しているため、今後もゴールドジムブランドの継続的な成長を目指す、としている。

日本でも同じことが起きないのか、財務再建での経営アプローチに違いが存在?

緊急事態宣言の発令により、日本のゴールドジムをはじめ大手フィットネスクラブ各社は店舗休業を実施している。また緊急事態宣言の延長を受け、ここからさらなる店舗休業が続くとも考えられる。

米ゴールドジムの破綻に直接的に起因する影響が無いとはいえ、各エリアのフランチャイズ、当然THINKフィットネス社についても店舗休業の影響を米ゴールドジムと同様に受けている。

地域フィットネスクラブ連絡協議会の要請文にも記載してあることだが、フィットネスクラブは固定費が重たく、借入返済と固定費の割合が、資金繰りの高い比率を占める業態だ。そのため自粛期間が長期化すれば経営に対するプレッシャーは高まる。

エニタイムの店舗の大半はフランチャイズ店舗だ

また、フランチャイズにて店舗を運営している場合は、カーブスエニタイムの新型コロナウイルス対策記事でも報じた通り、FC本部としてフランチャイズ加盟店に対するフォローアップの体制や資金的な援助も求められる事となる。米ゴールドジムが今回チャプター11の適用申請を行った背景には、店舗の9割近くに昇るフランチャイズ店舗が営業継続できるため、という目的も推測される。

また米国では財務体質が悪化した場合、比較的早期にチャプター11の適用申請を行ってブランドを残し、再建を目指す事例が少なくない。一方で日本で民事再生は最後の手段で、逆に民事再生まで「追い込まれて」せざるを得ない状況での申請が多々見受けられる。その状況ではスポンサーも付きづらく、ブランドが残せないこともある。

THINKフィットネス社は未上場企業のため財務内容を確認できないため詳細について述べることはできないが、同社に限らず全ての業種が現在厳しい状況におかれている。

米ゴールドジム社の倒産との直接的な影響が無いとしても(仮にチャプター11の申請がなかったとしても)日本国内の一法人として生き残れるか否か、現時点での論点はここにある。

ルネサンスの現預金残高が過去10年の最高水準に到達、コロナ禍の戦略を考察する

2020年4月27日、スポーツクラブ「ルネサンス」を運営する株式会社ルネサンスはTDnet上に「コミットメントライン契約締結に関するお知らせ」という標題の開示資料を掲載した。

2020年4月27日 株式会社ルネサンス 開示資料

開示内容は、三菱UFJ銀行と三井住友銀行の2行と総額40億円のコミットメントライン契約を締結したというもの。コミットメントライン契約とは、契約期間内であれば締結した総額を必ず融資するという確約に近い契約だ。

コミットメントライン契約の実行には個社個別の条件が存在するが(当該開示では明らかにされていないが、例えば契約期間内は契約時の純資産額から融資実行までの期間内に純資産額が50%を下回らないこと等)いずれにしてもコミットメントライン契約をメガバンクと締結できるのは、優良企業に限られる。

「2020年4月末の現預金残高は100億円以上を見込んでいる」という記載の衝撃

40億円を向こう1年間の中でいつでも借入ができる、というのは単純に「コロナ対策のためかな?」と受け流してしまうところだが、開示資料の「4. その他」に記載されている「2020年4月末における当社の現預金残高は100億円以上を見込んでおり」という記載からは、コロナ禍における財務戦略の一面を垣間見ることができる。

株式会社ルネサンスの現預金残高は今期Q3時点でも39億円だった

同社の2020年3月期 通期決算の発表は5月11日を予定しており詳細は不明だが、現時点(5月3日時点)で確認できる20年3月期の第三四半期(2019年12月末時点)の現預金残高は約39億円で、そこから4ヶ月間の間に約60億円以上も現預金が増加したことになる。

こういった非常事態下においては「現金を蓄え備える」という方針が王道で正しい戦略であることは間違いない。おそらくコミットメントライン契約の即時実行と合わせ、追加の銀行融資や固定資産の売却等によって現預金を100億円以上の水準にしていると推測される。

同社が運営している「スポーツクラブ ルネサンス」は緊急事態宣言の発令以降全施設を休館している。5月7日に営業再開を予定しているが緊急事態宣言の延長が主要都市において検討されているため、先行きは不透明だ。同社がこの危機に際して現預金を100億円水準にするインパクトは相応の反応とも言えるが衝撃も大きい。

ルネサンス社は業績好調、財務体質は強固、銀行借入は低減傾向にあった

株式会社ルネサンスの銀行借入残高の推移

同社は2015年3月期に55億円規模の自己株式取得を行った。それと連動して62億円の新規融資を同期に実行している。それを除き店舗や施設に対しての出店・運転資金のための融資に限って言えば(自己株式取得のための借入を考慮しても)銀行融資残高は低減傾向にあった。

毎年新規の借入と返済を継続していた

キャッシュ・フロー計算書を見ると、毎期約20億円前後の長期借入金の借入を行い(短期借入金のロールオーバー含む)、それを上回る25億円前後の返済を続けている。

前述した通り、自己株式の取得費用を除けば、20億円前後の借入金についても低減傾向しており、先行投資がかかるフィットネス事業において、自己資金(フリーキャッシュフロー)による投資比率が増加する理想形に近づいていた。

業績も好調で、この10年で売上高は右肩上がりに増加し当期純利益の水準に至っては約20倍の規模に至っている。自己株式取得によって自己資本比率は直前の38.5%から22.7%まで低下したが、そこから直近は41.6%と自己株式取得前を超える水準に戻している。

新型コロナウイルス対策の融資条件をアフターコロナの成長戦略に活かせるか

コミットメントライン契約の総額40億円は、同社の中でも最大規模に迫る水準だ。しかし平時の融資と異なるのは、新型コロナウイルス対策融資の枠組みでは金利や返済期間が緩やかになるという点にある。

(参考)財務省 政策金融の詳細

同社は全館休館を実施しており当然、業績にも影響が現れる。そのため同社が実行する銀行融資においても財務省が示している政策金融の方針に沿って、融資条件が平時よりも緩和されている可能性が高い。そこで低金利かつ返済期間が長い融資によって調達した資金で実行する(できる)ことを推測したい。

  1. 施設休館中の運転資金の確保
  2. 自己株式の取得
  3. M&A資金

厚くした手元資金の活用方法の最も重要な部分は、もちろん1点目の運転資金の確保にある。2020年3月期 第三四半期累計(9ヶ月)の売上原価と販管費の合計は約316億円で単月にすると約35億円となる。もちろんこの中には変動費が多く含まれるため全額ではないが、ここに借入金の返済やリース支払いなど財務的な支出も加わるため、休館が続くと収入が下がる一方で少なくない支出が発生する。最大の目的は当然ここにある。

2点目は、同社が過去にも実施した自己株式の取得だ。自己株式の取得は主に業況と比較し割安と考えられる株価の場合、自己株式の取得を行うことで株価を一定の範囲内でコントロールすることにある。

株式会社ルネサンス株価推移(Googleファイナンス)

割安で取得した自己株式を取得した株価より高く第三者へ譲渡(売却)した場合、自己株式処分差益(平たく言うとキャピタルゲイン)を得ることもできる。(※自己株式の処分や取り扱いには会計上・税務上の制限が多く、資本政策上の議論もあるため容易では無い)

取得した価格よりも高い株価に戻るのに現在のコロナ禍においてどの程度期間が必要か見通せない状況にあるが、その際に長期の返済期間条件である融資資金の活用は有効とも言える(株価が戻るのを長期間待つことができる)

最後、3点目はM&Aのための資金だ。フィットネス業界はこれまで多岐にわたるM&Aが行われ、M&Aによって現在の業界大手が作られたと言っても過言ではない。通常M&Aは買収後にPMIと呼ばれる買い手と売り手の事業オペレーションの統合や事業シナジーの顕在化作業などが行われる。

同社はHP上で店舗開発の1つの形態としてM&Aも記載している

そのため、M&Aの効果が現れるのはある程度の時間を要する場合もあれば、赤字の企業を買収すれば運転資金や構造改革資金の投入など買収資金とは別に資金を投入し、一定の期間をもって健全化させていくことも多い。

今回、新型コロナウイルスの感染拡大によって業績が悪化し売却を検討するフィットネスジムやその周辺事業も少なくないと推測される。その際に返済を長期で行うことができる資金はM&Aの資金に向いていると見ることもできる。

引用:大和総研コンサルティングレポート

そして2点目の自己株式の活用も可能だ。M&Aでは、株式や事業買収の対価として現金ではなく自己株式によって支払うことができる。仮に割安で取得できた自己株式を株価が反転したタイミングでM&Aに活用することができれば、現金を使わず効率的にM&Aを実施することが可能だ。

いずれにしても、まずは現事業の維持を優先することは同社に限らず優先事項だ。しかし、この環境下でのピンチをチャンスに変える戦略の可能性があることを同社の財務内容は示しているのかもしれない。

地域フィットネスクラブ連絡協議会が休業要請業種からフィットネスの除外を希望

4月29日、各地域での密着経営を主とするフィットネス事業者によって組成された「地域フィットネスクラブ連絡協議会(クオリティクラブネットワーク)」は、新型コロナウイルス対策における休業要請業種からフィットネスクラブの除外を要請する意見を取りまとめて発表した。

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発表内容全文

フィットネスクラブ事業は、現在、国内で5000以上の施設が運営され、各地で人々の健康増進や健やかな暮らしづくりに大きく貢献してきています。国民の健康意識の高まりによって、国内での参加者は年々増加し、世代を超えた多くの国民が運動を習慣として生活に取り入れ、その結果、生活習慣病予防や介護予防にも大きな効果をあげているとされています。フィットネス参加者は一人当たりの生涯医療費を150万円下げていると言う試算も出ており、フィットネスクラブは社会的価値の高い産業として成長を遂げています。

しかし、この度、国の緊急事態宣言や、各都道府県からの休業要請の指定業種となった今、全国ほとんどの事業者は休業をしています。現状、日本のフィットネス産業は、大手企業ばかりでなく、地域密着の独立系中小企業も多いことや、産業の収益構造は多大な設備投資を回収しなければならない装置産業の側面が強いことなどもあり、突然の休業が2~3ヶ月となれば、月々の固定費と借入返済が多大なことも相まって、すぐにでも倒産の危機に瀕する企業があるのも実態であること、さらに、再開後の影響も計り知れず、この先、各企業だけでなく、業界そのものが消失してしまうような事態であること、という非常に厳しい局面にあることをご認識いただきたいと強く思う次第です。

一方、フィットネスクラブ内での感染拡大については、初期におけるそのクラスターがトレーニングによるものか、館内での会話によるのかは特定できず、その後、各クラブが日本フィットネス産業協会の業界ガイドラインに沿った徹底した感染予防の取り組みを行って以来、ガイドライン遵守のクラブからは、新たな感染者やクラスターは発生していないのではないでしょうか。

言うまでもなく、新型コロナウイルスの感染拡大による生命の危機への不安は大きなものでありますが、休業要請によって、フィットネス事業者数千社と従事者数万人の生活が大きく脅かされる事態になっていること、そして、そのバックボーンとして、各地域の多くの方々が日常の生活の中に取り入れ、健康寿命の延伸のため社会に浸透されてきた仕組みさえも崩壊しつつあることもご認識いただきたいと思います。

フィットネス業界は、今回の新型コロナウイルス感染拡大阻止のために、消えてゆくべき業種ではありません。このような社会情勢の中でも、不要とされてはならない事業であると思います。さらに我々は会員制という徹底した管理のもとでの運営が可能なこともご理解いただき、ここに休業要請業種からの除外を切にお願いするものです。

また、他方、休業要請も守らず業界ガイドラインを無視する事業者がいる事は否めません。そのためまずは、新型コロナウイルス感染予防のためのガイドライン遵守を義務とし、休業要請の緩和をお願いしたいと切望しております。

我々は、日本のフィットネス業界の中でも、特に各地域に密着した経営を行うフィットネスクラブ中小規模の事業者として、地域の健康を担う立場でありながら、置かれている現状を広く訴え、関係機関のご理解と対策のお願いをするものであります。何卒、宜しくお願い申し上げます。

令和2年4月27日
地域フィットネスクラブ連絡協議会
(クオリティクラブネットワーク)

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地域フィットネスクラブ連絡協議会(クオリティクラブネットワーク)とは

画像はイメージです

地域フィットネスクラブ連絡協議会(クオリティネットワーク)は、地域密着経営のフィットネスクラブを運営する企業並びにその呼びかけに賛同した企業による業界グループ。結成から10年以上が経過しており、現在の参加企業は22社。

参加企業一覧
株式会社ビッグツリー (栃木県宇都宮市)
株式会社ジョイフルアスレティッククラブ(茨城県土浦市)
株式会社ロンド・スポーツ(東京都東村山市)
東急スポーツシステム株式会社(東京都渋谷区)
株式会社エイム(石川県金沢市)
アイレクススポーツライフ株式会社(愛知県豊川市)
株式会社フジ・スポーツ&フィットネス(愛媛県松山市)
エスタ株式会社(福岡県久留米市)
株式会社セイカスポーツセンター(鹿児島県鹿児島市)
株式会社ディーズ (群馬県邑楽郡)
株式会社オークスベストフィットネス(千葉県佐倉市)
金子スポーツ振興株式会社(東京都調布市)
株式会社林水泳教室(神奈川県茅ケ崎市)
株式会社グラン・スポール(宮城県仙台市)
服部産業株式会社(愛知県名古屋市)
株式会社ヒカリ(香川県丸亀市)
株式会社レッツコンサルティング(福岡県福岡市)
株式会社サップス(兵庫県芦屋市)
新田塚コミュニティ株式会社(福井県福井市)
株式会社シンワ・スポーツ・サービス(埼玉県川越市)
株式会社アピアスポーツクラブ(富山県富山市)
株式会社リバティヒル(東京都目黒区)

今回の発表のコーディネートは株式会社ハクヨコーポレーション。ハクヨコーポレーションは、愛知県豊川市に本社を持つ企業で、グループ傘下にオレンジセオリー・ジャパン株式会社を有している。

Nintendo Switchソフト「Fit Boxing」の販売本数が70万本に到達

イマジニア株式会社は、Nintendo Switchソフト「Fit Boxing」(国内版)「Fitness Boxing」(海外版 発売元:任天堂株式会社)の全世界累計出荷販売本数(ダウンロード販売含む)が70万本を超えたことをプレスリリースにて明らかにした。

2018年12月Fit Boxing(国内版)発売
Fitness Boxing(海外向け)発売
2019年4月全世界累計30万本突破
2019年7月全世界累計40万本突破
2019年12月全世界累計50万本突破
2020年1月発売1周年記念イベント
2020年4月全世界累計70万本突破

既存フィットネスジムのオンライントレーニング参入に関するニュースが日々増える中、家庭用ゲーム機ソフトにおけるトレーニングソフトも活況であることが分かる。しかしジムが続々と参入しているオンライントレーニングのブームメントと違うのは、新型コロナウイルスの感染拡大によって人気化したのではない。

そもそも「Fit Boxing」シリーズは2018年12月の発売以来、着々と販売本数を伸ばしてきた。2019年7月には、家庭用ゲーム機向けソフトを通じては初となるスポーツ庁「Sport in Life」プロジェクトへの参画を果たしている。

新型コロナウイルス感染拡大を受け、販売の成長角度が「再加速」

「Fit Boxing」シリーズは、2018年12月の発売から約4ヶ月で30万本を販売してきた。しかし、その後は販売速度が鈍化、10万本の販売ペースは3ヶ月から5ヶ月に伸びていたが、2020年に入り新型コロナウイルスの感染拡大が世界的な問題になると一転、4ヶ月で20万本を販売した。

イマジニア株式会社 通期業績予想の修正に関するお知らせ

この「Fit Boxing」の再成長は、開発会社であるイマジニア株式会社の業績にも寄与しており、2020年3月19日に当社が開示した資料によると、売上高52億円→58億円、経常利益7.5億円→11億円へと上方修正を発表している。

「Fit Boxing」シリーズとは

「Fit Boxing」シリーズは、人気声優がボイスを担当するゲーム内のインストラクターに直接指導を受けながら、Joy-Conを使用してリズムゲーム感覚でパンチを打ち分けるボクシングエクササイズゲーム。

イマジニア株式会社プレスリリース
イマジニア株式会社プレスリリース

プレイ時の曲は実際のヒットソングを収録し、2人で一緒にプレイすることもできる。またプレイデータから消費カロリー等のデータも管理できるため、エクササイズソフトとして人気を博している。

九州41店舗のクライミングジムがコロナ対策で共同クラウドファンディングを実施

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、フィットネス業界の店舗休業が続いている。取材を行っている中で各社が揃えて言うのは、店舗を営業していても予約を受けたトレーニングがキャンセルになったり、新規の会員募集は相当な低迷が続いているというものだ。

しかしながら、店舗を閉めても家賃が変わることはなく、従業員給与の支払いはまってくれない。コロナ対策融資も日本政策金融公庫の窓口が混み合っているとも聞いており、早期の対応も難しい状況があるのも事実だ。

コロナ対策にクラウドファンディングは有効か

CAMPFIREの募集画面

フィットネス業界が苦しむ中、九州各県41店舗のクライミングジムが集まって、事業継続のための資金を求めるクラウドファンディングをCAMPFIRE上にて開始した。4月25日のスタート後からわずかな期間で既に140万円以上の支援を集めている。

支援金額は5,000円、10,000円、30,000円、50,000円の4種類。4月27日17時時点では、5,000円を支払った支援者は112人、10,000円は77人、50,000円に1人となっている。

本プロジェクトのリターン内容

支援のリターンは、支援金額によって変動はあるものの、本プロジェクトのオリジナルTシャツ、トートバック、そしてこのクラウドファンディングに参加しているクライミングジムで利用できるチケットとなっている。(チケットは初回登録不要でビジターとして利用可能)

チケットは10,000円以上からのリターンとなっているが、新型コロナウイルスによる自粛期間が明けた後に見込み顧客として戻ってくる設計になっている。支援者の中には純粋なクライミングファンとして九州以外からの支援も集まっており、クライミング業界の熱量を感じることができる。

KEEP CLIMBING UNIONが本プロジェクトを主催 

本プロジェクトは、福岡県でボルダリングジム「CLIMBING AT WALL」を運営する株式会社AT WALL代表の能方聖吾氏を筆頭に3名で発足したKEEP CLIMBING UNIONが着手し、それに賛同したジムが集まって実施されている。

CAMPFIRE上のプロジェクトに対する思いには「【KEEP CLIMBING ~登り続けよう~】はこうした熱い想いが集まる場所を絶やしてはならないという志、また逆境の時にこそ皆が前向きに取り組める活動をという想いのもと、発足いたしました。」と記載している。

集まった資金は、原価を差し引いた上で参加しているクライミングジムに均等に分配される。このクラウドファンディングを応援しつつ、これをきっかけにフィットネス業界の他の業態にも波及し、1店舗でもジム存続の力になることにも期待したい。

全国700店舗を展開するエニタイムフィットネスの新型コロナウイルス対策を時系列で追う

フィットネス業界に限らず、全国47都道府県に店舗を有しているチェーン業態は少ない。エニタイムフィットネスは2010年10月に東京都調布に1号店を出店し、そこから10年間で全国47都道府県に出店、店舗数は700店舗超、会員は55万人を超える規模に成長した。

2020年2月には新規上場を承認され、開示資料によれば2019年3月期の業績は売上高80億円、経常利益16億円(利益率20.8%)と驚異的な財務内容を公開している。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、同社は3月には新規上場承認を取り下げた。その後全国700店舗超における感染拡大の対応に追われている。フィットネス業界の経営者にとっても、他社の新型コロナウイルス対策の動向は気になるところだろう。そこで本稿では同社の新型コロナウイルス対策を時系列にまとめた。

エニタイムフィットネスのコロナウイルス対策とその他トピックの時系列

【日付】【エニタイムの対応・新型コロナウイルス関連トピック】
1月17日国内 700店舗達成(会員55万人突破)
2月12日新規上場承認
2月17日感染症拡大防止策としてスタッフのマスク着用を励行
アルコール消毒液、アルコールシートの設置
2月26日更なる対策の強化
店舗の定期的な換気、スタッフのマスク着用
アルコールシートによるマシン清掃
3月13日新規上場を取り下げ
3月26日会員がメインで利用している店舗以外の利用自粛を要請
3月30日米国エニタイムの自宅でできるバーチャル・ワークアウトの無料配信
3月31日甲府国母店(山梨県)の会員で陽性反応
甲府国母店の4月3日までの臨時休館を決定
4月1日47都道府県全てに出店達成(737店舗目高知本町店)
4月5日広島庚午店(広島県)の会員で陽性反応
広島庚午店の4月8日までの臨時休館を決定
4月7日緊急事態宣言発令
4月8日緊急事態宣言対象の7都府県の全店臨時休館を決定
(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)
期間は4月9日から15日間(4月24日まで)
4月13日緊急事態宣言対象の7都府県店舗の会員に向けて
会員がメインで利用している店舗以外の利用自粛を要請
(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)
4月20日4月22日から5月7日まで全店舗の時間短縮営業を決定
4月20日緊急事態宣言対象の7都府県の休館を5月7日まで延長
(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)
4月20日4月22日から5月7日まで新規追加地域店舗の臨時休館を決定
(北海道、茨城、石川、岐阜、愛知、京都)
4月20日エニタイム利用時の「利用ルール」を設置

エニタイムフィットネス独自の「利用ルール」を策定

同社が策定した「利用ルール」エニタイムフィットネス公式サイト

同社は会員に対して、マスク着用必須、利用時間制限、利用状況に応じて入館制限の実施、所属店舗以外の利用禁止など、会員の行動制限に対して大胆に踏み込んだ防止策を講じた。

全店の時間短縮営業や、緊急事態宣言発令化の都道府県下の店舗の休館などは、フィットネス業界他社の対応と類似したものではあるが、エニタイムフィットネスが示した「利用ルール」は他社には無い独自のものになっている。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を乗り切り勢いを取り戻せるか

時系列を見て分かる通り、同社は業績も出店状況も極めて好調だった。予定していた新規上場では市場から50億円近い資金を吸収し、子会社の株式会社AFJ Projectを通じて60店舗弱の直営店舗の出店資金に充当する予定だった。

エニタイムフィットネスの店舗の8割以上はフランチャイズ店舗(株式会社Fast Fitness Japan有価証券届出書)

同社は店舗の80%以上がフランチャイズ店舗で運営されている。直営店のみであれば休業中の資金繰りや、出店計画の修正など自社の問題として処理できるが、カーブスの全店休業を報じた記事でも述べた通り、コロナ禍においてはフランチャイズ本部としての有り様も問われている。フィットネス業界の中でもトップクラスの成長率を有している同社の今後の動向に注目したい。

リボーンマイセルフとエクササイズコーチの運営会社が合併、パーソナルトレーニング市場の覇者となれるか

リボーンマイセルフを全国44店舗展開する株式会社Shapes International(シェイプスインターナショナル)と、エクササイズコーチを全国26店舗展開しているエクササイズコーチジャパン株式会社が合併した。

リボーンマイセルフは業界に先駆けて女性専用パーソナルトレーニングジムを立ち上げた

合併後の存続会社はエクササイズコーチジャパン株式会社、社名も同様となる。両社は椿本 健太氏が代表取締役であり兄弟会社同士が合併した形だ。

今回の合併で、エクササイズコーチジャパン株式会社は、リボーンマイセルフとエクササイズコーチというパーソナルトレーニングジム2業態を有し、全国で約70店舗を展開するフィットネス企業となる。

リボーンマイセルフよりエクササイズコーチの出店に注力

リボーンマイセルフはパーソナルトレーニングジム業界の黎明期である2010年12月に1号店をオープン(RIZAP1号店は2012年)。短期間高単価のパーソナルトレーニングモデルだが、女性専用であることを武器に着実に店舗展開を続け、同社沿革によると2015年9月には50店舗に到達している。

エクササイズコーチはマシンによる付加効率を追求し時短トレーニングを実現している

エクササイズコーチは、米シカゴ初のパーソナルトレーニング業態。週2回で月会費32,000円という安価な価格設定や、マシンを使ったトレーニング管理メソッド、20分という短時間のトレーニングなど独自のビジネスモデルを展開している。2017年3月にエクササイズコーチジャパン株式会社を設立、EXERCISE COACH U.S.A, INCとマスターフランチャイズ契約を締結し日本での展開を本格化させた。

BEHIND THE FITNESS編集部作成

今回合併する両社の沿革を比較する、同社は2017年8月以降エクササイズコーチの出店に注力している。一方でリボーンマイセルフは2019年12月末時点での店舗数は44店舗(リボーンマイセルフ公式サイト記載)と、2015年9月に50店舗出店を達成して以降は漸減している。

エクササイズコーチは低単価・時短を武器に大量出店フェーズを継続か

エクササイズコーチはパーソナルトレーニング業態だが、いわゆる短期間高単価型の業態と違い、マシントレーニングの負荷効率を上げるメソッドと、20分という時短型、それに伴う低コスト化を武器に出店を重ねている。

エクササイズコーチは低単価で男女共に集客できるため会員の裾野は広い

エクササイズコーチは、東京都では既に12店舗を出店し更に3店舗の出店を控えている。池袋では東口と西口に1店舗ずつ出店しており、愛知県内でも名古屋栄、金山の2店舗に加え名古屋駅店の出店予定もある。大阪府内では既に4店舗を出店済み。これを見ると比較的短中距離の商圏で出店を重ねており、まだ相当数の出店余地を有している。

同社はフランチャイズによる出店がメインであるため、出店コストの大規模資金調達を必要としない。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け一時的に停滞するだろうが、フランチャイズ加盟店募集が順調に進めば一定速度での店舗展開が可能となる。

エクササイズコーチの出店余力はパーソナルトレーニング業界1位への原動力となるか

パーソナルトレーニングジムのブランド別店舗数はライザップが首位を独走している

主要パーソナルトレーニングジムのブランド別店舗数は、ライザップ(国内)が137店舗と2位の24/7Workoutを大きく引き離し首位を独走している。一方で同社のリボーンマイセルフ、エクササイズコーチは24/7Workoutとも差が開いており、3位グループに甘んじている。

首位のライザップは店舗純増数の昨対マイナスが続いている

しかしながら昨対店舗純増数の推移を見ると、ライザップの店舗数は純増しているものの、その増え方は年々下がっており出店余力を減らしているように見える。逆に24/7Workout、エクササイズコーチは高い純増数を維持している。

前述した通りエクササイズコーチは短中距離商圏での出店を続けており、まだまだ出店余力は十分と見ていい状態だ。リボーンマイセルフ1ブランドだけでは継続的な成長は難しかったかもしれない。エクササイズコーチという別ブランドの開発に成功したからこそ、企業としての成長を再加速させられた格好だ。

フィットネス領域で異なるブランドを複数成功させた事例はまだ少ない

今回の合併で、1社単独の店舗数では24/7Workoutと並び2位水準となる。それでもなお首位ライザップとは70店舗近い差が開いているが、この店舗差を埋める鍵は「エクササイズコーチの出店余力」ということになる。

ライザップは女性専用の暗闇フィットネス業態「EXPA(エクスパ)」の出店を増やしているが、3年かけて13店舗と基幹ブランドであるライザップほどの出店スピードは出せていない。24/7Workoutは英会話事業も展開しているが、フィットネス領域では具体的に出店を加速させるフェーズに至っている別業態は無い。

ベンチャーバンクグループはフィットネス領域、非フィットネス領域で20業態を超えるブランドを開発している

パーソナルトレーニング業態ではないが、現在のフィットネス領域で最もうまく複数ブランドを開発し事業化しているのはベンチャーバンクグループかもしれない。「ホットヨガスタジオ LAVA」「インドアサイクル専門スタジオ FEELCYCLE」「jump one」それぞれを相応の店舗数と事業規模に成長させている。

フィットネス業界大手を見ても、基幹ブランドが収益の大半を稼ぎ出している企業は少なくない。エクササイズコーチジャパンはベンチャーバンクグループに続き、複数ブランド戦略によって高成長を続ける新興企業グループの代表格の一角になりつつある。

合併で当期純利益は1億円近い水準へ

今回の合併で、同社の業績動向を見ていきたい。

エクササイズコーチジャパン株式会社 合併公告

エクササイズコーチジャパン株式会社の合併公告を見ると、2019年9月期(第3期)の当期純利益は5,909万円となっており、株式会社Shapes Internationalの決算は先般報じた決算公告によると、2019年9月期(第9期)の当期純利益は5,796万円となっている。

売上高は公告への記載が無いため不明だが、リボーンマイセルフ、エクササイズコーチいずれもフランチャイズによる出店がメインであるため、計上される売上高や利益水準はライザップや24/7Workoutと比較するとサイズダウンするものと推測される。(サイズダウンする理由は、売上高はネット計上、エクササイズコーチのFCロイヤリティは店舗売上の12%程度、販管費は上昇しづらいが、直営での出店とは財務モデルが異なるため)

今回合併する両社の決算を単純合算すると合併後のエクササイズコーチジャパン株式会社の当期純利益は1億円の水準になる見込みだ。

元々、オフィス住所など共通化している部分も多く(家賃等は按分して計上しているのでは)、おそらく人的リソースも行き来して共有している部分も有ると推測されるため、販管費的なシナジーはあまり感じられない。(フィットネス業界に限らず、多岐にわたる業界/案件において合併によるスケールメリットでの間接経費コストダウン等のシナジーはあまり起こらないことが多い)むしろ現場運用上、人の行き来や店舗備品の共同購買品の融通など、実質的には同一企業であるが会計上や管理上の手間を削減するための合併でもあると考えられる。

もちろん同社としては、エクササイズコーチジャパンが軌道に乗り、前述した1社で複数ブランドを展開していく戦略に本腰を入れ業界首位をとりにく、というフェーズに入ったことが大きいと思われる。

いずれにしても同社がパーソナルトレーニング業界での好ポジションにいることは間違いない。今後の同社の出店動向や戦略には注目していきたい。

カーブスの全2,000店舗休業からフランチャイズモデルでの出店リスクを考える

株式会社カーブスホールディングス 公式サイト

4月16日に発表された緊急事態宣言の全国拡大を受け、「女性だけの30分健康体操教室 カーブス」を運営する株式会社カーブスホールディングスは、日本全国に展開する2,014店舗の休業を決めた。

同社は、すでに15都道府県(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県、茨城県、 群馬県、福井県、石川県、愛知県、岐阜県、京都府、愛媛県)の1,075店舗を休業していたが、これに続き全店舗の休業に踏み切った。

4月10日に発表した「2020年8月期 第2四半期 決算説明資料」によると、2020年2月末時点での全2,014店舗のうち、直営店はわずか65店舗、その他1,949店舗はフランチャイズ店舗となる。

元々カーブスホールディングスは、東証1部に上場するコシダカホールディングスの子会社であったが、国内初のスピンアウト上場会社として2020年3月2日に東証1部に上場した。

カーブス業態の知名度の高さや、事業規模の大きさ、スピンアウトスキームによる上場など、かなりの注目を集めていたが、上場の翌日には3月8日〜3月15日の期間、国内全店舗の休業を発表していた。コロナウイルス感染拡大を受け、初動の速さと企業の姿勢を示した形だが、前回の休業から1ヶ月たった今回、2度目の全店休業を発表することとなった。

カーブスはフランチャイズ関連で売上の約9割を構成

株式会社カーブスホールディングス「2020年8月期 第2四半期 決算説明資料」

同社の業績をモニタリングする上で注意すべき部分はフランチャイズ店舗の存在だ。2020年2月末現在の国内全2,014店舗のうち、直営店はわずか65店舗、その他1,949店舗はフランチャイズ店舗という数字から分かるように、同社の売上の大半はフランチャイズ店舗からのロイヤリティ、加盟金、マシン機器販売等が収益のメインとなっている。

株式会社カーブスホールディングス「2020年8月期 第2四半期 決算説明資料」

上半期の売上高144億円の内、直営店舗の売上高は11億円(7.8%)、海外事業は2.5億円(1.7%)となっており、フランチャイズ絡みの売上高は90%近い構成比率と、フランチャイズモデルで成長した会社だ。

減収減益だけでは終わらない「見えないコスト」の可能性

全店休業中の月会費は、翌月以降の会費への繰越しや、プロテインなどのリカーリングモデルでの定期販売など、売上高が0になることは考えづらいが、売上の大半は減少することとなる。

しかし、より注意が必要なのは(BtFは現時点で同社のフランチャイズ契約の内容を確認できていないため推測の域となるが)こうした天災等によるフランチャイズ本部としての対応をどう考えるか、という点にある。

通常フランチャイズ契約に限らず一般的な基本取引契約など、発注側企業やフランチャイズ本部は天災等の不可抗力による損害の求償を受けない契約になっていることが多く、逆にフランチャイジー(加盟店舗側)は売上のミニマムキャップ(最低売上補償)等によって最低限のロイヤリティを本部に支払う契約になっていることも想定される。

今回は不可抗力による休業という見方が多いが、(あくまでフランチャイズ店舗に事前確認を行っていたとしても)最終的にはフランチャイザー(本部)が「休業を決定した」とも受け取れるため、休業期間のロイヤリティは支払い免除される可能性は高い(本部は収入の大部分を失う)。

フランチャイズ本部として加盟店へのケアを間違うと、将来に大きな影響を残す可能性も

例えば、赤字FC店舗を運営していた業績不振の加盟店は今回の休業で資金繰りの目処が立たず倒産する可能性も考えられる。フランチャイズ加盟企業が倒産することは、フランチャイズ本部・ブランドとしてはブランドや業態の信用を毀損することにつながるため、今後の新規店舗オープンに伴うフランチャイズ募集に大きな影響を与えることになりかねない。

コンビニエンスストアはフランチャイズ加盟企業の倒産や廃業が話題になることも多い(画像はイメージです)

こうした影響を回避するために、資金繰りが厳しくなったフランチャイズ店舗を直営店に切り替え(本部が店舗を買収)たり、融資等の支援を行う可能性も考えられる。

つまり今回の全店休業による売上減少から生じる損失だけではなく、フランチャイズ加盟店のケアに対する必要資金などの大きさによって、同社は今後の投資戦略を更に見直す必要もあり、逆にフランチャイズ店舗への補償の姿勢によっては、今後のフランチャイズ募集に大きな影を落とす可能性も生じる。

フィットネス業界に限らず全業種が大きな影響を受け、各社アフターコロナの時代に対する準備と足元の着実な対策が求められる難しい状況の中で、同社は業界内でも先駆けてコロナ対策を実施してきた。

3月の上場直後から厳しいトピックが続いているが、初動の速さは企業の姿勢を写していると筆者は考えている。同社のこれからの対応がフィットネス業界の中でも1つの指針になる可能性も高い。厳しい環境下だが同社にエールを送りたい。

【M&A事例教室】明治がフィットネスクラブを買収した過去と失敗の理由

皆さん、食品メーカーの株式会社明治といえば何を思い浮かべるだろうか。チョコレート、おいしい牛乳、明治エッセルスーパーカップ、などなど食品のベストセラーの印象が強いと思う。そんなベストセラーの中に、フィットネスクラブ・ジム業界には馴染みの深い商品が存在する。それは、プロテイン「SAVAS(ザバス)」だ。

https://www.meiji.co.jp/sports/savas/about/

大手おかしメーカーや乳製品メーカーは、健康や美容といった領域の近くで事業を行っていることもあり、各社とも明治のように少なくとも何か1つは健康関連、フィットネス関連に馴染みの深い商品を展開している企業が多い。例えば、森永製菓を例にあげると、商品ラインナップの中には「inゼリー(旧ウィダーinゼリー)」を有している。

各社がおかしや乳製品以外にも、フィットネス領域の食品についても熾烈な競争を繰り広げている。マーケティングやPRなどにおいても競争は熾烈で、森永製菓の「inゼリー」はプロテニスプレイヤーの錦織圭選手のスポンサーである。他にも森永製菓は、子会社にゴルフ場を有しているし(森永高滝カントリー株式会社)、ウイダーと契約したアスリートを対象とした「トレーニングラボ」なるジムを運営している。「トレーニングラボ」については、初期は広く店舗展開するような構想を有していた可能性はあるが、現在はひっそりと運営されている状況だ。

さて、明治の話に戻そう。明治はこのザバスを始めとした、健康イメージや実際の商品販促において、既存のマーケティングやPRのみならず、特にザバスが直接的にシナジーが見込まれるフィットネスクラブの経営を行っていた。このジムは現在「ザバススポーツクラブ」として、「SAVAS(ザバス)」ブランドを冠し未だに運営中である。今回は明治のスポーツクラブ事業の沿革と変遷について解説していく。

明治のフィットネスクラブ事業の始まり

1990年7月、明治製菓(現:株式会社明治)の子会社として「株式会社明治スポーツプラザ」が設立され、フィットネスクラブ事業がスタートしている。フィットネスクラブの名称は「ザバススポーツクラブ」であり、1号店は大阪府の高槻店。この当時、フィットネスクラブといえば、プールやスカッシュコートといった様々な施設を併設した大型の店舗が主流であり、当社も同様の戦略に基づき大型店の出店を重ねていった。

現在の高槻店|https://meijisp.jp/shop/

2019年6月現在、当社はスポーツクラブ事業(フィットネスクラブ直営7店舗)、スイミングスクール事業(直営7店舗全店にてスイミングスクールを実施)、スポーツ用品/食品/飲料の販売事業(各ショップ併設のプロショップ)での物販を行っている。

現在の概況を御覧頂いた通り、プロテイン「SAVAS(ザバス)」や他に明治が展開する商品の販促シナジー、明治自体のイメージ向上、ブランディング等も狙った事業展開だと分かる。

東京ガススポーツ株式会社を買収

株式会社明治スポーツプラザは、これまで2度M&Aによって他社のスポーツクラブを買収している。この動きを見ても、明治がフィットネスクラブ事業に非常にアグレッシブであったと用意に推測できるだろう。当社の最初のM&Aは、当時東京ガスグループ会社であった東京ガススポーツ株式会社の買収だ。

2005年3月31日付けで開示されている情報によると、東京ガスグループはいわゆる選択と集中戦略にともない、グループ会社のノンコア事業であるスポーツクラブ事業(店舗名称は「AQA:アクア」)を明治スポーツプラザに譲渡すると発表している。残念ながら譲渡価額等についての情報を見つけられていないが、東京ガススポーツの概況は以下の通りだ。

東京ガススポーツ株式会社

(1)設 立 昭和48年10月1日
(2)本 社 神奈川県横浜市鶴見区
(3)社 長 鷹箸 有宇寿(たかのはし ゆうじ)
(4)資本金 1億円(東京ガス都市開発100%)
(5)売上高 17.8億円(平成15年度)
(6)従業員 78名(平成17年1月)
(7)店舗数 直営3店舗(鶴見、金沢八景、藤が丘)、受託2店舗  

施設を見てみると、明治スポーツプラザが出店していた店舗と同様、フィットネスジムやスタジオだけでなく、プールを併設しスイミングスクールの運営や、テニスコート、体育館までついているような大型のフィットネス総合施設であり、コンセプトや施設環境に関しても非常に近い業態であった。

この時点の明治スポーツプラザは、従業員49名、2003/3期 売上高13.5億円、直営4店舗という規模であったため、連結ベースでは倍以上(東京ガススポーツの方がやや大きい規模)に一気に拡大した。

なお、東京ガススポーツ株式会社は明治グループ入りし、社名を「明治アクアスポーツ株式会社」と変更している。

株式会社フォレスタクリエーションのスポーツクラブ事業を買収

東京ガススポーツ株式会社の買収から2年後の2007年3月、今度は株式会社フォレスタクリエーションが「スポーツスクェア」の名称で千葉県内に展開していた3店舗を買収することを発表している。買収した該当事業の運営会社情報と事業業績の概要は以下の通りだ。

株式会社フォレスタクリエーション

1.設立時期 昭和61年12月
2.本社 千葉県松戸市
3.社長 森谷 茂樹
4.資本金 4,000万円
5.売上高 9.3億円(平成17年度、スポーツクラブ事業)

この株式会社フォレスタクリエーションのスポーツクラブ事業を買収したのは、明治アクアスポーツ株式会社(旧 東京ガススポーツ)で、この発表と同時に明治スポーツプラザとの合併も発表している。

これは成長か?膨張か?

文章だけではなかなか分かりづらいため、ここまでの動きをまとめてみると以下のようになる。

明治の開示資料を元に編集部作成
明治の開示資料を元に編集部作成

上記の期間、約2年間の出来事である。明治スポーツプラザは、1990年7月の設立から2003年までの約13年間で直営店舗を4店舗出店し売上高は13.5億円という成長ペースだったが、2005年から2007年までの間に売上高が約3倍と激増しているのである。

RIZAP(ライザップ)の赤字決算にあたり、「成長ではなく膨張」といった言葉がよく聞かれるようになった。この時の明治スポーツプラザは、現在のライザップのように別業態を買収しているわけでもない、そこまで派手な数字を振り回しているわけでもない。しかし、こうした急激な成長の影には、様々なシワ寄せや、ゆがみが起きているものだ。

仮に、ザバススポーツクラブが絶好調で、どこに出しても集客でき、初期投資を一気に回収できるとしたらどうだろうか。他社のブランドを購入して維持する必要があるだろうか。もちろん、初期投資を抑え時間を買ったという議論も有るし、買収先の従業員の士気を維持するという側面もあったかもしれない。

だがもしそうだとすれば、そもそも「SAVAS(ザバス)」というブランドの認知を広げる目的はどこにいってしまったのか。「アクア」ブランドを「SAVAS(ザバス)」ブランドに統一したのは、なんと合併から5年後の2012年だ。

「13年間で4店舗、売上13.5億円というスローペースの事業で、SAVAS(ザバス)の認知拡大という当初の目的は果たせるのか!」というプレッシャーに、焦って買収を繰り返したとすれば、買収したジムのブランドをなぜ維持しているのか説明がつかない。例えば初期投資の安い小規模店舗業態を日本全国に「SAVAS(ザバス)」ブランドで展開した方が認知度も物販への貢献も有ったかもしれないし、投資がかけられないとすればフランチャイズにて展開してもよかった。

単純にショップ併設のプロショップで販売できれば良い、ということであれば買収の必要はあったのだろうか。社内文化の融合など、経営のハンドリングの観点から言えば、課題が増えることも明らかだ。時間を金で買って、施設を増やし、経営を安定させた後に、ブランドを統一すれば一気に増やせるから?そんなに経営は甘くない。

当事者からすれば、当該2案件の必然性があるのかもしれない。しかし、どうしても説明がつかない。合理性が感じられない。一貫した意思や狙いが見えてこない。雑な意思決定、戦略に見えてしまう。当時の社内の「空気」によって作られた焦りと非常に安直な戦略によって意思決定されたのではないか。これが膨張のもたらす「ゆがみ」の影なのだ。

膨張のツケ

2007年の新生明治スポーツプラザの誕生、ここから同社の事業実態は下降線を辿り始める。

  • 2009年:新潟店閉店(大教スイミングに譲渡)
  • 2011年:行徳店、本八幡店を閉店
  • 2012年:「アクア」店舗を「ザバス」ブランドに統一

2011年には2007年に買収した3店舗の内、2店舗を閉店している。4年後の出来事だ。その後焦ったかのように「ザバス」ブランドへの統一を行っている。売上高の拡大とは裏腹に足元の収益性のコントロールが正確にできていなかった、と言われても仕方のない施策が連続している。

旅の終わり

そして2013年8月、株式会社明治スポーツプラザの親会社である明治ホールディングス株式会社は、明治スポーツプラザの全株式をセントラルスポーツ株式会社に売却することを開示した。譲渡価格は11億8,100万円だった。開示資料から売却される前3期間の明治スポーツプラザの決算を見てみよう。

2013年7月26日|セントラルスポーツ株式会社|開示資料より抜粋

2011年3月期は、営業利益で3億円、当期純利益では約15億円の赤字を計上している。これは2011年に閉店した行徳店、本八幡店の特別損失の計上が12億円近く計上されたということである(買収金額が15億円程度か、譲受資産の固定資産除却損が12億円程度発生したか)

だが、それよりもこの時点で18億円の債務超過に陥っている。2012年3月期からは営業黒字になっているものの、譲渡直前の2013年3月期でも解消できず17億円の債務超過であった。控えめに見ても、2010年3月期の時点から債務超過であった。買収したセントラルスポーツは、「買収後に増資を実施し債務超過を解消、明治からの借入金を全額返済する」と発表している。

事業実態も、2007年3月の合併時に単純合算で500名程度いた人員は、2013年7月時点で173名に、直営店舗10店舗あったものは7店舗に減少していた。

ブランディング強化のための別業態運営をどう考えるか

現在、株式会社明治スポーツプラザは、セントラルスポーツ傘下で現在も経営中である。また運営されているジムの名称は「SAVAS SPORTS CLUB(ザバススポーツクラブ)」で変わらず「SAVAS(ザバス)」のブランドが使われている。店舗は、高槻、川崎、鶴見、金沢八景、藤が丘、和光、新松戸と、セントラルスポーツ資本傘下になってからは減少していない。おそらく、セントラルのノウハウの元、安定した経営を行っているとみられる。

現在のHP|https://meijisp.jp/

ここで、明治のフィットネスクラブ事業がなぜこうなったのか考えたい。シナジーがあるからといって、安易に新規事業に参入するケースは多々散見されるが、門外漢の「業態」を経営することについては、いくら「SAVAS(ザバス)」というブランドが使用できるとはいえ、慎重に検討すべきであった。

なぜなら、店舗の収益性をコントロールすることこそが「経営」であって、看板だけで集客しても利益を出すという行為とはそもそも別な論点であるということ。そして、消費者は「有名な認知したジム」に行くのであって、「認知している有名な商品名がついたジム」に行くわけではなく、この微妙な差に対して気づく必要がある。

明治スポーツプラザとセントラルスポーツは、開示資料にも記載の通り、商品仕入れなど従来より取引があった。おそらくそれ以外についてもセントラルとは協業関係にあり、株式譲渡につながったと考えられるが、現在、明治スポーツプラザが運営する店舗の看板には「SAVAS(ザバス)」のブランドが冠して有る。

個別契約にかかる内容なので真実はわからないが、セントラルスポーツから、明治に対して「SAVAS(ザバス)」の商標使用料が支払われている可能性は高い。また併設されたプロショップでは「SAVAS(ザバス)」が売られているはずだ。セントラルスポーツ傘下で店舗の経営は安定し、雇用は安定している。結果的に非常に幸せなスキームになっているのではないだろうか。

明治は、最初からこうした取り組みはできなかったのか。畑違いの業態に安易に「当事者」として踏み込むことは非常にリスキーだ。さらに言えば安易すぎるM&Aはリスクを更に増大させる。

「SAVAS(ザバス)」の認知度拡大が目的であれば、それをフィットネスクラブ・ジムに冠したいのであれば、ジョイントベンチャー形式や、FC本部形式、またはライセンスアウト、もしくはショップのレベニューシェア型など、低コストで早くリーチを増やすことができる様々な選択肢が考えられる。

大企業でありがちなトップダウンの指示を受け、手段が目的化するケースを如何に避け、フィットネスクラブ・ジム業界と共存するか、これは間違いなく今後も問われ続ける課題だ。

【M&A事例教室】RIZAP(ライザップ)が山口県のジム1店舗を買収?

今やフィットネスクラブ・ジム業界では飛ぶ鳥を落とす勢いで成長し確固たる地位を確立したRIZAP(ライザップ)。運営会社のRIZAPグループ株式会社といえば、企業再生が必要もしくは再生途上の財務状態が芳しくない企業を次々と買収し再生させるM&A戦略が印象的だが、RIZAPグループ株式会社の前進である健康コーポレーション時代は、現在とは異なるM&Aへの取り組みがあった。

今回は、2013年4月に健康コーポレーション(現RIZAPグループ株式会社)が発表したフィットネスクラブの買収事例について解説していく。フィットネスクラブ・ジムの全国展開や拡大を考えている経営者にとっては、非常に示唆に富む事例かと思いピックアップした。

2013年のRIZAP(ライザップ)事業の状況

トータルボディメイクジム「RIZAP(ライザップ)」は、2012年2月に第1号店(神宮前店)をスタートしている。今回の買収事例は2013年4月に開示された内容で、この時点でRIZAPは大型直営店舗8店舗、サテライト店5店舗(開示資料原文ママ)という、まだ大手の一角とは呼べない規模の店舗数であった。なお、この当時のRIZAP運営会社は、健康コーポレーションの100%子会社であるグローバルメディカル研究所株式会社である。

RIZAPグループ株式会社|2013年3月期|決算説明会資料

健康コーポレーショングループ全体では、2013年3月期の売上高178億円、経常利益9億円という規模。

RIZAPグループ株式会社|2013年3月期|決算説明会資料

RIZAP事業は累計会員数が3,000名を突破したところ。(備考:2019年3月期では累計会員数13万人)

RIZAPグループ株式会社|2013年3月期|決算説明会資料

2012年2月にスタートしたRIZAP事業、この時点では年商も20億円程度の「伸び盛りの中堅ジムチェーン」規模で推移していた。

RIZAPグループ株式会社|2013年3月期|決算説明会資料

この当時の財務状況は、PLでは利益計上できているものの、RIZAPへの先行投資も含め借入でアクセルを踏んでいる状態で、自己資本比率も20%程度と改善の途上に有り、そこまで財務が強固では無い状態であった。

RIZAPの買収対象

RIZAPを運営していた健康コーポレーション(当時)が開示した買収対象は以下の通りである。

ウイングスポーツクラブ 下関|施設外観 :引用ウイングスポーツ
  • 株式会社スポーツアカデミーが運営していた事業部門
  • ウイングスポーツクラブ及びゴルフガーデン事業
  • 当該事業は山口県下関市に所在しているスポーツ施設1店舗
  • 会員1,300名(当時)
  • ゴルフ練習場設備を併設
  • その他スカッシュルーム等も有している複合施設

ウイングスポーツクラブ及びゴルフガーデン事業の財務状況

RIZAPグループ株式会社|平成25年4月22日|開示資料より抜粋

売上高は275百万円、売上総利益(粗利)263百万円、営業利益13百万円(営業利益率4.7%)という損益計算書(PL)の構成となっている。また、譲渡対象事業の貸借対照表(BS)は、流動資産(現預金や売掛金等)は1百万円、固定資産62百万円(施設や設備の金額)、流動負債11百万円となっている。

おそらく流動負債11百万円は、人件費や家賃等の支払いなど月締めで支払う運転資金の金額と推測される。対象事業の販管費が年間250百万円と開示資料から読み取れるため、約1ヶ月分の販管費が約21百万円、その中の11百万円(52%)であるため、借入等を引き継いだということでは無いと読み取れる。

買収金額は1.7億円だが、これは割高?割安?

RIZAPグループ株式会社|平成25年4月22日|開示資料より抜粋

この1施設の買収金額は170百万円。全て現金による決済となっている。PBRベースでは対象事業の純資産52百万円の約3.3倍、PERベースでは13倍と、EBITDAが仮に20百万円としてもEBITDA倍率8.5倍だ。これを割高と感じるか、割安と感じるか、読者の方はどのように感じられるだろうか。

業種や業態によって差は当然あるが、一般的な事業会社におけるM&A案件の取得コストの目線としては若干割高に見受けられる。100百万円~120百万円くらいの取得に抑えられると比較的「良い目線で取得できた」という感覚として評価する方もいらっしゃるかもしれない。

しかし、当該案件を買収せずに対象エリア(山口県下関市)に新規出店すると仮定した場合どうだろう。当該案件と類似した物件を取得(もしくは賃貸)、内装工事を行い、施設で働くスタッフの募集と、会員1,000名超を目標とした会員募集のマーケティングを実施等々考えた場合、イニシャルコストだけでも容易に1億前後のコストが想定される。

且つ、2013年時点の山口県下関市の人口は約27万人、ウイングスポーツクラブ及びゴルフガーデンの商圏での対象ユーザーの母数は多くても3-5万人。その中において既に1,300名(2.6% – 4.3%の市場占有率)で、日本のフィットネス参加人口比率3%台と比較しても違和感の無いシェアと考えられる。つまり1,300名の会員をこのエリアで獲得している当該施設は、そのエリアのいわばトップシェア施設であったと推測される。

また、RIZAPは当時13店舗とはいえ、かなりのペースで事業成長を行っていたが、健康コーポレーショングループ(当時)全体で見ると健康機器事業や「どろあわわ」などの美容商材の通販事業も好調で、1,300名の会員に対して商材を販売促進できると考えれば、RIZAPにとって見れば「妥当」もしくは「割安」だったのかもしれない。

フィットネス事業は特に新規出店時のイニシャルコストの高い事業構造であるため施設資産の価値に目がいきがちだが、実態は会員資産や既存事業とのシナジーなど多岐に渡るポイントによって評価を行い買い手に売り込むことで、思っても無い金額でM&Aが成約することもあるのだ。

買収後は?RIZAPのPMIと店舗拡大時の出店戦略

ここからが面白く非常に示唆に富む内容といっても過言ではない。RIZAPが買収したこのウイングスポーツクラブ及びゴルフガーデン事業だが、2019年5月現在もRIZAP傘下で、且つ名称もそのままで健在である。

2013年4月に当該施設(事業)の買収を発表した後、8ヶ月後の2013年12月に開示された内容は以下の通りだ。

RIZAPグループ株式会社|平成25年12月10日|開示資料より抜粋

RIZAPはなんと、この買収した施設内に、「RIZAP ウイング下関店」をオープンしたのだ。ポイントは、スカッシュルームとして使用していたスペースをRIZAPのブースとして改装しオープンした点だ。

RIZAPグループ株式会社|平成25年12月10日|開示資料より抜粋

ウイングスポーツクラブはスポーツ複合施設であるため、様々な競技に対応した施設を有しているが、当然その施設内のスペースごとに収益効率が異なる。おそらく、当該施設においてはスカッシュルームが収益性としては低い部類に有り、ここをRIZAPのブースに転換することで、施設全体の売上並びに利益効率も向上させ、且つ簡易の内装工事によって新規出店を果たしている点にある。当然、既存会員1,300名はこの施設に通った経験があるため、興味を持てば施設に対しての再来訪につながる、休眠会員の掘り起こしの効果も期待できる。

まとめ

RIZAPは、RIZAP事業のみならず、グループで展開する他事業とのシナジーもフル活用で想定しつつ、RIZAPの新規出店を思いがけない形で実現し、且つ当該施設の他スペースでの売上も確保している。山口県下関市という必ずしも商圏的に恵まれているとは言えないエリアにおいて、トップシェアと推測される当該施設を買収できたことは大きい。

もしかすると、RIZAP単体でこのエリアに出店すると、投資回収期間の長期化や、損益分岐点までの到達に対して何らかの課題があった可能性もある。それを複合施設の買収という形で一気に解決したスキームである可能性も高い。

またスカッシュルームをRIZAPブースに転換するなど、現在のRIZAPの不採算企業や事業を買収して再生するといった側面も若干垣間見えるが、それでも現在のM&A戦略からは想像し得ない対象であることが分かる。

しかし、事業や企業の成長フェーズによって経営戦略は変化していく。M&Aは経営戦略のツールの1つであるため、M&A戦略に関しても柔軟に対応していく必要がある。この事例は、フィットネス業界の経営者の皆様にとって、出店戦略や成長戦略を描く上で非常に示唆に富む内容であることは間違いないと確信している。

大手フィットネスジム各社の緊急事態宣言を受けた一次対応状況【最終更新 4/13 17:58】

日本政府が2020年4月7日に発令した緊急事態宣言を受け、フィットネス業界の各社の一次対応を取りまとめた。最終更新以降に対応を追加したり、全店舗休業を発表したジムも多いため、現時点での詳細については各社のHPを確認頂きたい。

コナミスポーツクラブ

期間を定めない対象地域全店舗の臨時休業

休業期間4月8日(水) ~当面の間
対象地域東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、茨城県、群馬県
大阪府、兵庫県、京都府、奈良県、滋賀県
福岡県
対象施設コナミスポーツクラブ、グランサイズ、エグザス
会費の対応方針臨時休館中の施設の4月分会費は、次月以降の会費に充当

緊急事態宣言に準じて、5月6日頃までを予定しているが、状況に応じて変更するとしている。他社と異なる点は、緊急事態宣言の対象地域だけではなく、茨城県、群馬県、京都府、奈良県、滋賀県も対象となっている。

セントラルスポーツ

緊急事態宣言の対象地域店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針記載なし

上記の期間、対象地域は全館休館となるが、4月8日(水)〜4月11日(土)の期間においては受付業務のみ実施する。

ルネサンス

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業期

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針記載なし

休業期間中の入会手続き等は、電話受付のみ対応予定。

ティップネス

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
※同社は福岡県で運営中の店舗は無し
会費の対応方針詳細有り

会費の取り扱いについては下記の通り。休業期間中の入会手続き等は、電話受付のみ対応予定。既に予約しているパーソナルトレーニングやその他有料・無料サービスは自動キャンセルとなる。

4月分月会費及び各種オプション料金については1ヵ月分を無料といたします。但し、ご請求が既に確定しているため、4月分の月会費及び各種オプション料金については6月へ充当という形でご返金させていただきます。

5月分の月会費及びオプション料金については、休館日日数分を7月分へ充当という形でご返金させていただきます。休館日日数分の考え方は、会員種類に関わらず下記の通りといたします。

【計算式】
5月分月会費÷5月日数の31日×6日分(臨時休館日数分)
※緊急事態宣言の状況により、休館延長の場合は同じく延長された休館日数分充当返金させていただきます。
※万が一ご退会される場合はご指定の口座への返金となります。

ティップネス公式サイト

LAVA(ラバ)

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月9日(木) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針詳細が決まり次第アナウンス

対象の7都府県以外の店舗では時短営業を実施

カーブス

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月11日(土) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
※4月9日以降の休業準備が整った店舗は、11日を待たずに休業を実施予定
会費の対応方針記載なし

カーブスは、業界内でも先駆けて国内全店舗の一時休業を発表していた(3月8日〜3月15日)。新型コロナウイルス感染によって重症化リスクの高い80代以上を含む、60代〜80代の会員構成比率が高い同社において、新型コロナウイルスの影響は相応に想定されるため、今後の決算や休業明けの顧客の回復基調については注視したい。

スポーツクラブNAS

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月7日(木)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針詳細有り

会費の取り扱い:原則的に4月会費・受講料等はご利用の有無に関わらず無料

4月会費・受講料等はご利用の有無にかかわらず無料とさせていただきます。なお、4月会費・受講料等のお引き落としがされたお客様につきましては、5月以降の会費に充当させていただきます。
 ※オプションの定期購買は対象外となります。

スポーツクラブNAS公式サイト

休業期間中の電話受付時間は火曜日と金曜日の12:00-15:00としている。

RIZAP(ライザップ)

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月9日(木) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
対象店舗RIZAP 79店舗
RIZAP WOMAN 4店舗(銀座店、新宿店、上野店、池袋西口店)
会費の対応方針契約コースの利用有効期限を無償で1ヶ月延長

ホリデイスポーツクラブ

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針日割り計算にて減額にて調整中

会費の取り扱いの詳細については以下の通り

臨時休館中の月会費につきましては、日割り計算にて減額し、相当分を調整いたします。
・4月お引落しにて4月8日~30日(20営業日分)を調整
・5月お引落しにて5月1日~ 6日( 5営業日分)を調整
なお、会員様によるお手続きは必要ございません。

ホリデイスポーツクラブ公式サイト

休館期間は、店頭フロント及び電話対応は休止対応の予定。

東急スポーツオアシス

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
※同社は福岡県に店舗無し
会費の対応方針4月会費を5月以降の月会費に充当

会費の振替以外にも、特別休会のプログラムを設定。

【特別休会について】
1. 対象会員
フィットネス会員、成人スクール会員、法人月会費制プラン
2. 休会対象期間:2020年5月末日まで
※休会の期間につきましては、状況により延長また短縮する場合がございます。
3. 休会費用
無料
※レンタル・水素水・プロテイン・タンニングオプション料金も併せて無料になります。

東急スポーツオアシス公式サイト

コスパ

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域大阪府、兵庫県
※同社は関東並びに福岡県に店舗無し
会費の対応方針各店舗のHPにて掲載

メガロス

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月7日(木)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府
※同社は福岡県に店舗無し
会費の対応方針3月分会費を5月分い以降の会費に充当予定

ゴールドジム

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月9日(木) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針臨時休館中の日数分の会費を翌月以降の月会費に充当予定

フランチャイズ店においては、個別対応予定。既に予約されているプライベートトレーニング、加圧サイクルトレーニングについては自動キャンセル扱いとする。

JEXER(ジェクサー)

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都
会費の対応方針詳細あり

会費の取り扱い:記載無し。ただし特別休会プログラムを設定済み

①4月コロナ対応特別休会手続き(0円)
3月27日(金)にて受付終了しておりますが、新型コロナウイルス感染者の増加など社会情勢の変化に伴い、受付期間の延長をさせていただきます。お問い合わせをお断りさせていただいたお客様に関しましては大変申し訳ございませんでした。

受付締切:2020年4月30日(木)
受付方法:WEB専用ページ、店舗フロント
※WEBでの受付は4月8日(水)より各店ホームページにて受付可能となります
※上記が困難な場合、お電話にてお問い合わせください
※休会手続きは原則、4月2日(木)緊急メール受信後に4月施設利用がない方に限ります

②5月コロナ対応特別休会手続き(0円)
受付締切:2020年5月31日(日)
受付方法:WEB専用ページ、店舗フロント
※WEBでの受付は4月8日(水)より各店ホームページにて受付可能となります
※上記が困難な場合、お電話にてお問い合わせください
※休会手続きは原則、4月2日(木)緊急メール受信後に5月施設利用がない方に限ります

③4月退会手続き
受付締切:2020年4月15日(水)
受付方法:店舗フロント、お電話

4月以降の退会手続きに関しましては会則通りとさせていただきます。

JEXER(ジェクサー)公式サイト

AXTOS(アクトス) / AXTOS Will_G

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
対象店舗全53店舗(直営48店舗、FC5店舗)
会費の対応方針各店舗ホームページにて記載

JOYFIT

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針4/1〜4/30までの月会費の徴収なし
4月の既稼働している8日分については5月の6日間の休業日に充当する

リボーンマイセルフ

全店営業予定

一部店舗にて一定期間休業する場合があると発表しているが、マンツーマンでトレーニングを行う業態を考慮し、万全の予防対策に徹底して取り組むことで、通常営業可能と判断。

24/7Workout

緊急事態宣言の対象地域全店舗の休業(北海道・石川も対象)

休業期間4月8日(水) ~5月6日(水)
対象地域東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県
大阪府、兵庫県
福岡県
会費の対応方針記載なし

4/13発表:4/12「北海道・札幌市緊急行動宣言」4/13「石川県緊急自体宣言」を受け、北海道と石川県で展開する各1店舗、合計2店舗の休業を決定。休業期間は4月14日〜5月6日。

RIZAPグループ社員の新型コロナウイルス感染が発覚

RIZAPグループ株式会社が4月7日に発表した内容によると、同社の社員2名が新型コロナウイルス感染検査(PCR検査)の結果、陽性であることが確認された。発覚は、発表前日の4月6日夜。

陽性反応が出た社員2名は緊急事態宣言の対象地域である東京都と千葉県に所在するグループ会社の社員。現在は自宅療養中で既に回復にむかっている。

RIZAPグループの主なグループ企業一覧 ー RIZAPグループ株式会社

本件は、陽性反応が出た社員がRIZAPグループのどの企業に勤務しているかは公表されておらず、ボディメイク事業であるRIZAP(ライザップ)を運営するRIZAP株式会社の社員、またはパーソナルトレーナーとは限らないため、店舗の営業方針にどの程度影響が発生するかは不明。

なお、4月7日に発令された緊急事態宣言を受けたRIZAPの店舗休業等については、現時点では同社からの発表は出ていない。

同社はこれまで新型コロナウイルスへの対策について、店舗内での消毒や換気等の対策措置、従業員の出勤前の検温などの予防策の発表と、顧客が契約しているコースの利用有効期限を1ヶ月(2020年3月31日まで)延長することをアナウンスしてきた。

昨日報じた業界2位の24/7Workoutの店舗休業発表など、新型コロナウイルスが及ぼすフィットネス業界への影響は計り知れない。ボディメイク事業は業界1位を独走しているが、経営再建中である親会社のRIZAPグループ株式会社の中核事業であり、今後の影響は注視が必要となる。

24/7Workoutが緊急事態宣言発令を受け一部店舗の臨時休業を発表

日本政府は新型コロナウイルス感染拡大を受け、4月7日に緊急事態宣言を発令した。これを受け、フィットネス事業者の店舗休業が今後続々と発表される見通しだが、上場しているフィットネス関連事業を展開する企業の中で、24/7Workout(トゥエンティーフォーセブンワークアウト)を運営する株式会社トゥエンティーフォーセブンは、最も早く一部店舗の休業をTDnet上にて開示した。

トゥエンティーフォーセブンが4月7日18:50に開示した一部は以下の通り。

さて、当社では、政府より 4 月 7 日に発令された緊急事態宣言ならびに各自治体からの外出自粛要
請等を踏まえ、従業員やステークホルダーの安全確保、感染拡大防止のため、下記の通り「24/7Workout®」
「24/7English®」の一部店舗の臨時休業を決定いたしました。
なお、営業中の店舗におきましては、引き続き感染予防対策を徹底し、お客様に安心してご利用いた
だけるよう努めてまいりますので、ご理解・ご了承の程、何卒よろしくお願い申し上げます。

TDnet 株式会社トゥエンティーフォーセブン 適時開示

休業対象は、緊急事態宣言発令の対象地域(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉件、大阪府、兵庫県、福岡県)で運営中の全店舗。また英会話事業の24/7Englishの店舗も同様に休業する。

期間は2020年4月8日から5月6日までを想定。新型コロナウイルス感染拡大の状況によっては変更される見通し。

なお、24/7Workoutは緊急事態宣言発令前は、店舗休業や営業時間短縮等のアナウンスは無く、あくまで予防策の実施に留まる状態であった。

公式HPに掲示されていた予防対策実施の内容 ー 24/7Workout公式サイト

今回休業を行う全48 店舗の内訳は以下の通り。

東京都(全 26 店舗)、神奈川県(全 4 店舗)、埼玉県(全 4 店舗)、千葉県(全 3 店舗)、大阪府(全 6 店舗)、兵庫県(全 2 店舗)、福岡県(全 3 店舗)

24/7Workoutが運営中の店舗一覧 ー 24/7Workout公式サイト

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