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2021年3月23日 Sponsored

「リボーンマイセルフ」から「エクササイズコーチ」へ:エクササイズコーチジャパン中岡社長インタビュー

中岡 尚志(ナカオカ タカシ)1971年 大阪府出身、東京理科大学卒。大手小売業での勤務後、ペットショップ事業で独立。チェーン展開を果たした後、㈱Shapes International(現 エクササイズコーチジャパン㈱)の創業に参画。2020年、代表取締役就任。

女性専用パーソナルジム「リボーンマイセルフ」を生み出し、直近はAI搭載マシンで時短・低単価のパーソナルトレーニングを実現する「エクササイズコーチ」を運営するエクササイズコーチジャパン株式会社(旧株式会社Shapes International)の経営体制が刷新された。

新社長に就任したのは副社長として同社の成長を牽引してきた中岡氏。パーソナル業界で首位の座を虎視眈々と狙い続ける同社は「第二創業」フェーズに入った。これまでの歩みと今後の狙いを中岡新社長に聞いた。(聞き手はBEHIND THE FITNESS編集長の岩本)

パーソナルジム業態を市場黎明期から他社に先駆けてチェーン展開

ーー 社長就任おめでとうございます。経営体制変更の時期と背景はどのようなものだったのでしょうか。

中岡社長:ありがとうございます。昨年10月に前社長の椿本からバトンを受け新社長に就任しました。特に何かトラブルがあったからという訳ではなく、エクササイズコーチジャパン社として今後の成長を考えたときの戦略や体制を見つめ直して出した結論ということですね。

ーー どのような経営方針の変化があったのでしょうか。

一番大きいのは「経営のあり方」でしょうか。弊社の根幹はFC本部として業態開発とフランチャイズによる店舗開発にあります。弊社の前進であるShapes Internationalでは、前社長の椿本が業態を持ってきてFC加盟開発を推進、私は副社長として契約関連の整備や店舗管理などの実務を行うという役割分担がありました。

この時の経営体制としては椿本が創業者としてのリーダーシップを発揮し、私がサポートするというイメージ。うまくいっていたのですが企業文化は社長と副社長の個人商店に近かった。良くも悪くも創業フェーズの延長であったという感じです。

しかし店舗も増え、フランチャイズオーナー様や従業員などステークホルダーも増えてきた。弊社はFC本部ですから、創業者主導的な体制から組織運営に移行するタイミングだろうと。そういう話しを経て椿本が保有していた弊社株式も私が全て買い取りまして経営体制を刷新した形になります。

ーー なるほど。かなり大きな転機ですね。子会社であったエクササイズコーチをShapes Internationalと合併、社名変更もこの時期ですよね。

そうですね。弊社は「リボーンマイセルフ」という女性専用パーソナルジム業態からスタートしました。これがShapes International社です。2017年に「エクササイズコーチ」事業のために子会社として設立したのがエクササイズコーチジャパン社です。

エクササイズコーチジャパン社は子会社の時代から組織運営を意識して経営していたんですよね。グループ全体の経営方針を組織運営に移行していこうという流れ、エクササイズコーチ業態の成長ポテンシャルを鑑み、一気に変えることにしました。

ーー リボーンマイセルフのイメージが強く、パーソナルジム業態の先駆けである貴社が社名変更まで行うことに驚きがありました。

ありがとうございます、意外と知られていないんですが弊社はパーソナルジムの先駆けなんですよね(笑)リボーンマイセルフ1号店オープンは2010年12月、そこから約1年後2012年2月にRIZAPの1号店がオープン、24/7Workoutの1号店は同年10月オープンですから。

今回の経営体制・社名変更で様々な声やご意見を頂きました。エクササイズコーチ業態含め今後の事業展開に弊社がそれだけ本気だということが伝わればと、その一点ですね。

ーー リボーンマイセルフ・エクササイズコーチの歩みを端的に教えていただけますか。

リボーンマイセルフは女性に特化したパーソナルトレーニングジム業態で、お客様・トレーナー・スタッフ全てが女性という特徴があります。2010年に1号店を出店、順調に事業は拡大しました。

リボーンマイセルフではパーソナルトレーニング市場の黎明期から取り組み、市場成長を牽引してきた自負もあります。2011年8月には弊社が業界に先駆けてチェーン展開を開始しています。そこからパーソナルトレーニングジムが続々と増え、消費者にも業態の認知が広がって市民権を得ましたよね。最終的には業界各社と一緒に市場成長を形成し、市場成長の波に乗った側面もあります。

市場が群雄割拠となってきた2017年にエクササイズコーチを米国本部とマスターフランチャイズ契約しまして日本に持ってきました。そこから既に30以上の店舗を出店しており、今後はエクササイズコーチ事業の展開を主力に考えています。

―― リボーンマイセルフは1号店オープンから約5年弱で50店舗、エクササイズコーチは約3年で30店舗超の出店です。出店のほとんどはフランチャイズですか。

そうです、フランチャイズオーナー様と共に歩んできました。幸いにも良いフランチャイズオーナー様に恵まれたので、複数店を出店頂ける状況で順調に店舗展開できました。加盟店開発についても独自ノウハウがあるので自社募集だけで進めることができました。エクササイズコーチについても、既存のフランチャイズオーナー様に業態や戦略に賛同いただき出店頂けているおかげでスムーズな店舗展開が実現できています。

パーソナルトレーニングのニーズはまだ満たされていない

―― リボーンマイセルフの展開だけでも順調な歩みに思えますが、エクササイズコーチを今後の主力事業とする理由をお聞かせいただけますか。

もちろんリボーンマイセルフだけでも順調でした。一方で「2ヶ月・20万円〜」といった短期間・高単価のパーソナルトレーニング業態では満たせないニーズが消費者の中に生まれているという「課題発見」の結果でもあるんです。

―― 課題ですか。

分かりやすい点で言えば「価格」ですよね。やはり高単価であると。全ての方に受け入れられる価格ではないですから「低単価」でパーソナルトレーニングを受けたいというニーズも確実にあるはずです。もちろん短期間で結果を出すことへのニーズは明確にありますし、高単価である理由もあります。どちらのニーズもあるんです。

あとは「期間」です。パーソナルトレーニングを継続的に行うことで健康管理や筋力維持をしたい消費者は多い。短期間で一気に結果を出すのではなく、長期的に取り組みたい方もいます。

これらを考えると「気軽に利用できる」「気軽に通える」パーソナルジムのニーズはまだまだ満たされていない。加えて「気軽さ」を因数分解すると、価格プラン、取り組む期間、トレーニングの時間、そして店舗の立地です。

―― 確かにパーソナルトレーニングは「2〜3ヶ月で高単価」という固定概念があるかもしれません。気軽に利用できれば利用者はもっと増えそうです。

そうなんです。業界に先駆けてパーソナルジム業態に向き合ってきましたから。より多くの方にパーソナルトレーニングを受けていただく方法や業態を常に考えています。

―― その一つの答えが「エクササイズコーチ」という業態だと。

そのとおりです。創業時に生み出した「パーソナルトレーニングジム」という業態で解決できないニーズ、そしてビジネスモデルにおける課題を解決する業態を新たに提案しているんです。それがエクササイズコーチです。

コロナ禍で明確になったパーソナルジム業態ビジネスモデル上の問題点

―― 顧客ニーズの観点からは納得感がありますが、既存のパーソナルジム業態はビジネスモデルや事業戦略の面での課題もあるということでしょうか。

ファクトで話しましょうか。短期間・高単価型のパーソナルジム市場は現在明らかな価格競争になってきています。これはオーバーストアで供給過多になってきている証拠です。なぜオーバーストアになるのか。理由は2点です、1点目はマンションジムなどで分かるように投資コストが低いこと、2点目は誰でもできるビジネスモデルだということです。つまり参入障壁が低いんです。

価格競争に加えて、ウェブマーケティングのCPA(1人当たり獲得コスト)も上がっています。市場参加者が増えてますからね。つまり単価は下がり獲得コストは上がる、店舗損益にはどんどんプレッシャーがかかっています。

―― なるほど。確かに売却や撤退に至るパーソナルジムの店舗も増えています。

パーソナルジムの差別化要因って少ないですよね。例えばマシン、メーカーは違えど基本は同じです。そうするとどうなるか、トレーナーの技術とパーソナリティに依存することになります。同じマシンを使って同じトレーニングを提供しても、お客様にとって「相性」が異なりますよね。トレーナー個人の能力・性格や教え方、配慮といったことが相性の違い=差別化になります。

つまりですね、職人の世界になっているんです。トレーナーが職人化している。トレーナーがお客様を引き連れて独立してしまう、トレーナーが独立して作った店にお客様が流れてしまう、こういうことが起きるのはまさにそういうことです。店舗を全国に出したとしてもチェーン展開の世界じゃないんです、職人の世界なんですよ。

これでは店舗間のサービス品質に差が出てきてしまう。人に頼る商売というのはハンドリングも難しい。だから採用も大変になっていく。

―― チェーン展開という観点でも課題を抱えているということですね。

そうです。もう1つ大事なポイントがあります。チェーン展開を考える上で大事な視点が「商圏」です。ビジネスモデルと商圏次第でどれくらい店舗を展開できるか決まると言っても過言ではない。

例えば我々が展開していたリボーンマイセルフのような20万円を超える高単価でサービスを提供する業態、これは広域商圏になるんです。なぜ広域商圏なのかというと、ビジネスモデル的に考えても2〜3ヶ月で獲得したお客様が卒業してしまう。そうすると店舗収益を維持するためには商圏を広げ続けて顧客を維持する必要があるわけです。顧客を獲得すればするほど商圏を広げる必要がでてくる。

広域商圏での店舗集客はどうするか、これにはウェブマーケティングもしくはテレビCMしか選択肢がない。広域対象ですからね、マスマーケティングに近づいていく。でも店舗から遠ざかれば遠ざかるほど獲得率(CVR)は下がっていく。だからCPAが上がる。

―― 厳しいですね。

もう少し言うと、ウェブマーケティングやテレビCMを集客の中心に据えた瞬間に、近隣顧客の獲得もこのチャネルを使う必要が出てきます。低コストのチラシで訴求できるはずなのにテレビCMの獲得単価で近隣顧客を獲得しないといけない。これが特に効率が悪い。

―― 出店戦略や業態評価はいかがでしょうか。

広域商圏だと出店の立地選定は「ターミナル駅周辺」というのが基本路線になってきます。商圏内で最も立ち寄りやすい共通の場所です。要するに既存のパーソナルジムは「都市型業態」なんですよね。ターミナル駅だけで言うと50店舗が限界に近くて、もう少し対象を広げても100店舗以上は正直なかなかしんどい。

小売業界でいうと百貨店は都市型業態ですよね。高単価ですから。一方、低単価はコンビニです。コンビニは1次商圏の極みの業態です。百貨店はコンビニみたいに出店できない、代わりにターミナル駅に出店している。パーソナル業界はこれと似たような状態になってきているんです。

しかも直近ではコロナの打撃が都心部は結構大きかった。都市型業態の課題が露わになりました。

―― テレワークの推進などで都市型業態の打撃はたしかに大きそうですね。

リボーンマイセルフも最大75%減収までいきましたからね。今後、都心部での集客は難易度が上がってくる可能性もあります。スタッフの働き方なども考慮すると店舗運用という面でも難易度が上がるのは事実です。

ちょっと余談になるんですが、弊社はコロナになって相当な構造改革をしたんですよ。何をしたかというと、今言ったような業態をとりまく環境の変化を見越して手を売った。具体的には「黒字店舗」でも撤退した。あとは働き方改革的な評価も抜本的に取り入れて、それを撤退の評価にも組み込みました。

エクササイズコーチという業態で「課題解決」の方法を提案している

―― これまで伺った既存パーソナル業態の課題に対して、エクササイズコーチはどういった課題を解決しているんでしょうか。

先程お話したパーソナルジムを「気軽に利用する」ための条件で言えば、価格、トレーニング期間、トレーニングの時間、店舗の場所・数を一般的なパーソナルジムと比較してエクササイズコーチは全て満たしている、満たすことができると言えます。

価格はデイプラン4回(ペア)で月額9,000円からパーソナルトレーニングを受けることができます。月8回(週2回)で月額18,000円です。コーチと1対1のトレーニングプランでも月4回で月額16,000円で利用できます。トレーニング期間は入会金と月会費のみで、2〜3ヶ月で消化するようなプログラム形式での提供はしていません。

そしてなにより、一番の特徴である「トレーニング時間」です。エクササイズコーチのコース時間は20分ですが、そのうちトレーニング時間は「15分」です。この時短トレーニングを実現する要因は独自のマシンにあります。これが大きな差別化の要因になっています。

―― どんなトレーニングマシンなんでしょう。

エクササイズコーチ独自のトレーニングマシンはトレーニングに当たり利用者の筋力と可動域を測定すると、少ない回数で効果が最大化する負荷にマシンが自動で調整するんです。

これ一見楽に見えるんですが、本当にヘトヘトになるんです。腕立て伏せを正しいフォームでゆっくりやると少ない回数でも負荷を感じますよね。それをマシンが全て自動調整して管理します。

―― 15分のトレーニング時間では物足りないと感じる消費者もいるのではないでしょうか。このあたりどういったプレゼンをされているのでしょうか。

トレーニングを体験してもらうと「物足りない」と言われないくらい効果を実感してもらえるんですけどね(笑)プレゼンというか、エクササイズコーチ15分のトレーニング時間に対する考え方でいうと明確なものがあります。

まずは「トレーニング自体は目的ではない」ということです。トレーニングの先にあるダイエットや健康管理などが目的ですよね。そう考えるとトレーニングは「辛い・楽しくない」側面があると思うんです。楽しいばかりではない。であれば、少しでも短いほうが良いと考えています。

実際この時間でトレーニングの効果が出ていますからね。逆に50-60分にトレーニング時間を引っ張ることは「効率が悪い」ことだと思っています。

―― 実際の会員さんの利用時間は何分くらいなんですか。

トレーニング15分に加えて、食事指導の5分で20分です。ウェアやシューズも無料レンタルしているので持ち物不要でトレーニングできます。シャワー等も設置していないので気軽さのポイントがあります。

―― マシン主導のトレーニングという点が業態に与える影響も大きいんですね。

そのとおりです。トレーニング時間は15分で月9,000円から利用できる。これまでのパーソナルジム業態を「ちょっと変えた」というレベルではなく、根本から変えている。課題解決になっているんです。

先程スタッフとお客様の相性が差別化になっている、職人の世界になっているという話しをしました。エクササイズコーチではこれもない。なぜならマシン主導だからです。お客様が使うマシンの負荷調整や回数など全てトレーナーに代わりマシンが合理的に調整します。

つまりお客様はエクササイズコーチのどの店舗に行っても同じ品質のサービスが受けられる。お客様専用の担当トレーナーもつけません。

―― トレーナーを職人化させない、人に依存する業態から脱却していると。

そうです。だからトレーナーがお客さんを連れて独立するということもない。エクササイズコーチの業態では採用も楽なんです。マシン主導だから未経験者でも問題なく採用できる。採用が楽なので地方に出店してもスタッフを集めることができます。

ウェブで体重管理、食事報告、トレーニング予約も全て完結します。だから少人数での店舗運営も可能にしています。こうしたビジネスモデルによって店舗間のサービス品質が均一になると、ブランド価値が保たれる。つまりチェーンオペレーションが展開できます。

―― なるほど、かなり分かってきました。商圏という点ではいかがですか。

エクササイズコーチは「1次商圏」です。私が社長就任してから、エクササイズコーチの会員データを今一度調査したんです。そこで明確に都市部では商圏が小さいことが分かった。1.5 – 2キロ商圏です。

※編集部注釈:1次商圏とは、会員やお客様がほぼ毎日来店する可能性のある商圏。徒歩での来店が可能である商圏を指すことも多い。1次商圏の代表的な業態はコンビニやスーパーなど。

もともとエクササイズコーチは広域商圏であるという前提で事業展開していましたので、ターミナル駅徒歩圏を中心に出店してきました。リボーンマイセルフ業態の考え方が社内にも浸透していたというのもありましたから。でもデータを元に1次商圏であることを明らかにした、改めてエクササイズコーチの強みを合理的に認識できたので一気呵成にやろうと。

商圏を明確に理解したところからFC本部としてエクササイズコーチ業態の出店立地を考慮したマイナーチェンジを検証してきました。例えば店舗面積をダウンサイズしてマシンを減らしたり、路面店舗に対応したサイズにするといった具合です。

――検証の結果はどうだったのでしょう。

結果はマシンをこれまでの10台から5-6台にしても対応できることがわかりました。マシンが減った分、開業コストもぐっと下がる。1.5 – 2キロ商圏だと地方・住宅地に出店しても問題ないし数百店舗は出店できる計算になる。感覚でいうとエニタイムさんよりちょっと大きい商圏でしょうか。

エクササイズコーチ店内の様子

―― 出店の具体的な立地にも変化がでてきますか。

既に出てきています。そもそも「駅」を中心に考えないで済む、ロードサイド店舗など他社が出店できないエリアでも成立することが分かってきました。直近で出店する「ひたちなか」や「高崎」の店舗は駅に関係ない立地です。

―― 店舗集客もこれまでのウェブマーケやテレビCMといった手法と違いが出てきていますか。

店舗集客はガラリと世界が違います。ウェブマーケティング・テレビCMの選択肢から、ポスティングやファサードといったローコストでローカルに刺さる手法が主になります。店舗をダウンサイズしても十分成り立つから初期投資も低いし、地方部であることで固定費も抑えることができる。

―― お話を伺っていると、エクササイズコーチはQBハウスのような業態に近い印象を受けますね。

仰るとおりです。時短(10分の施術)、小さい商圏(駅ナカ)、低単価(1,000円)というコンセプトの類似点も多いですからベンチマークしていますよ。美容業界でQBハウスが起こした価値提案の功績は大きい。メガネ市場でもこれに似た業態が起きています。高額で利用しづらい、利用できないといったニーズを低価格業態のビジネスモデルが解消していますよね。それまでのスタンダードだった価格や業態を自己破壊しながら市場は成長していくものです。

パーソナル業界もこうあるべきだと思っています。20万、30万、40万…という高単価、お金を持っている人しか利用できないサービスというのはおかしい。高額なサービスになると客層が男性、中年層に寄っていくのも事実です。実際、エクササイズコーチにお越しのお客様の70-80%は女性で、20-30代の方になっている。20代女性が数十万円の商品を購入するのは難しい。まさにこういうことなんです。

―― なるほど、美容やメガネ市場で勃興した低価格・時短コンセプトの業態はいずれにも駅ナカへの進出という特徴もあるように思いますが、エクササイズコーチも駅ナカ出店はあり得るのでしょうか。

もちろん有りえます。先程お話しした通り、エクササイズコーチの顧客層は20−30代の女性が中心ですから、最近は鉄道系のショッピングセンターや駅ビルからお声がけいただくことが増えてきました。

駅ナカ含め便利な場所、至るところに店舗がある理由は明確にあるんです。お客様って10分のサービスを受けるのに、わざわざ30分かけて通わないですよね。だから多店舗、1次商圏で出店する必要があるという考え方でもあります。出店できるからするのではなく、出店する必要があるからすると。気軽に利用頂くために、気軽に通える場所に店舗がある、そういう状態を作らなければならないと思っています。

フランチャイズ加盟店の自由度と裁量を高め更に成長を目指す

―― 御社はリボーンマイセルフからフランチャイズ加盟店と共に事業を進めてこられました。ある意味で自社競合する可能性が高いエクササイズコーチの展開にフランチャイズオーナーからの反発はなかったのでしょうか。

リボーンマイセルフはトレーナーもお客様も全員女性というコンセプトで差別化できているので、むしろ賛同頂いたFCオーナーさんが各々の経営判断でリボーンマイセルフからエクササイズコーチに移行頂いている状態です。

冒頭にお伝えした通り、リボーンマイセルフの短期間・高単価業態のニーズも存在していますし、既にオープンしている店舗で十分利益を計上しているFCオーナーさんも多いです。リボーンマイセルフ店舗を増やしたいという方もいますし、リボーンマイセルフの直営店舗をFCオーナーさんに売却した例もあります。

―― かなり自由度が高いというかFC店舗の裁量があるんですね。

そうですね、FC加盟店の自由度に関しては今後さらに高めていきたいと思っていますよ。

―― さらに、ですか。具体的にはどの辺りに関してでしょうか。

話せる範囲で言えば…これは検討段階ではありますが、各店舗の料金体系をFC加盟店の判断で変更できるようにしようと考えています。例えばデイタイムの予約が埋まる店舗、埋まらない店舗は地域によってバラツキがあります。また現在一律で提供している価格が「高い」と感じる地域「安い」と感じる地域も差があります。他社との競合状況も異なりますよね。

デイタイムが埋まらない店舗はデイタイムの価格を下げることで対処可能ですよね。こういった課題に対処できるのは実際に現地で見ているFCオーナーさんですから、裁量で決めてもらうと、そうすると店舗間の稼働率の平準化も実現できますから。

単純に加盟したら全てうまくいくということではなく、FCオーナーさんの経営努力によって儲かる、経営努力が反映される正しい形を実現したいという意味もあります。

―― エクササイズコーチをFC開業された方に評価されたポイントはどこなんでしょうか。

なにより運営効率が良い点だと思います。15分+5分=20分という会員さんの滞在時間ですので、一般的な60分のトレーニング等に比べて2−3倍の回転率の良さが源泉になっています。あとはシャワーブース・パウダールーム不要の店舗モデルですので、店舗面積は小さくて良いことも大きいです。店舗面積が小さい分、敷金礼金や内装施工等の初期投資額、ランニングコストも小さいですから。

―― 初期投資が低いことは確かにFC開業を検討されている方にとっては大事なポイントですね。

ただですね、まだまだ初期投資が高いと思っています。エクササイズコーチ最大の特徴である「AI主導のオリジナルマシン」をアメリカから輸入しているので、どうしてもまだ高い。マシン台数が少なくても良い店舗モデルも開発しましたが、もっと下げていきたいと考えています。

その対策の1つとしてマシンを購入して頂くのではなくレンタルしてもらう開業プランも最近作りました。マシン購入のプランよりもレンタルのほうが1,000万円近く下げることができます。

何より初期投資の金額が低いと資金調達が少なく済むので開業しやすくなるメリットもありますし、これまでの1店舗分の資金で2店舗出店することも可能になりますので、毎月のキャッシュフロー・事業収益を増やしやすいという点はFCオーナーさんにとって大きなメリットかと思っています。

―― エクササイズコーチはアメリカ発祥の業態ですよね。アメリカの本部も成長しているんですか。

エクササイズコーチUSAで研修を受けるエクササイズコーチジャパンのスタッフ

アメリカの成長率はすごいですよ。アメリカも新型コロナウイルス感染拡大の影響は大きかったですが、そのコロナ禍においてエクササイズコーチUSA 2020年の店舗増加率は昨対218.4%でした。強烈に出店が加速していますね。

―― 強烈ですね。

エクササイズコーチUSAはFC本部としても評価があがってまして、米経済誌「アントレプレナーマガジン」が毎年フランチャイズビジネスのランキングを発表しているのですが、今年エクササイズコーチUSAが初めてランクインしました。これランクインすること自体かなり難しいんですよ。

あと「急成長しているフランチャイズ150」というラインキングでは55位、フィットネス業界に限って見ると5位に入っていますね。

―― 今後、積極的にFC募集をされる予定ですか。

そうですね、お伝えしたとおりエクササイズコーチの出店余地はかなり大きく、安価で手軽に利用できるパーソナルトレーニングを待っているお客様は多いと信じていますので、新規FC加盟店の募集には注力していくつもりです。

ただ加盟店の数が多ければいいということではなく、少数でもいいのでエクササイズコーチの方向性などに賛同頂けるFCオーナーさんに加盟頂きたいと思っています。フィットネス事業でのFC開業をご検討の方は、弊社までお気軽にご連絡頂ければと思います。

エクササイズコーチのFC加盟に関するお問い合わせはこちらから

エクササイズコーチジャパン株式会社
担 当:清田 藍里( 店舗開発課 課長 )
メール:kiyota@exercisecoach.co.jp
電 話:06-6251-5556

エクササイズコーチ公式ウェブサイト
https://exercisecoach.co.jp/