RIZAPグループ20年3月期は赤字予想、業績予想を下方修正

決算説明会のオンデマンド配信を明日に控えたRIZAP(ライザップ)にフィットネス業界の注目も集まっているだろう。本日6月9日 18時40分、RIZAPグループ株式会社は2020年3月期の業績予想と、瀬戸社長の役員報酬全額返納継続について開示をおこなった。

決算発表は明日6月10日を予定しており、これは元々6月1日に予定していた決算発表の延期を経ているため、前日の発表ではあるが業績予想の修正という開示になっている。

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2020年3月期は7.5億円の赤字に下方修正するも構造改革の進捗が感じられる内容

RIZAPグループ株式会社 開示資料

2020年3月期の業績予想を営業利益32億円、当期純利益7億円の黒字転換予想から、売上高は前期比▲3.7%減の2,029億円、営業利益▲7.5億円、当期純利益▲54.9億円と赤字着地(業績予想の下方修正)となる模様だ。但し、営業利益は前期から76億円改善、当期純利益も133.7億円改善しており、グループの構造改革は着実に進んでいると見られる。

開示によると、不採算店舗の閉鎖、在庫圧縮、販管費の抑制、業績の悪化している子会社の売却など「膿出し」部分と「コストカット」の施策に加え、LIVE型事業等の高収益業態開発や、小売ビジネスでのPB強化など「利益率改善」施策も実施してきた。そのため、第3四半期(2019年4月〜12月)までの9ヶ月累計においては営業利益は期初計画を上回る進捗となっていた。

しかし、第4四半期において消費増税や大型台風、暖冬等の天候不順が重なり、高単価商品や季節性商品を取り扱うグループ企業(RIZAP、MRKホールディングス、HAPiNS、ジーンズメイト)が業績予想を下回ったとしている。

また新型コロナウイルス感染拡大に伴う外出自粛の影響も大きく、インバウンド比率の高いジーンズメイトや、LIVE型事業を推進していたワンダーコーポレーション、RIZAPの店舗休業などが追い打ちをかけた形だ。また新型コロナウイルス感染拡大の収束時期や消費回復が見通しづらいため、店舗休業による店舗(固定資産)の評価見直し、在庫評価の見直しを行った結果、一過性の損失約59億円の計上を見越すとしている。

2020年3月期は結果的に赤字決算とはなったが、RIZAPグループの構造改革はかなり進捗していると見られる。特に営業利益が急回復していることは良いトピックではないだろうか。グループ企業の売却が進捗する中、売上高の減少幅も3.7%減と限定的で、高収益業態の開発等によって粗利率の改善が開示内容通り進んでいると思われる。また固定資産、在庫評価の見直しによる59億円の特別損失の計上を考えれば、連結業績は黒字着地も見通せていたと推測される。

グループ構造改革の詳細は10日の決算説明会で明らかになるとして、現時点では一定の評価があっても良い決算内容であると本誌は考察する。

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配当は無配予想、瀬戸社長は役員報酬の全額返納を継続

RIZAPグループ株式会社 開示資料

2020年3月期の業績予想下方修正を受け、配当予想は1円から無配としている。財務内容における流動性を確保し、新たな収益源創出として店舗ではなく非対面事業への投資資金、保守的な財務運営のためとしている。

RIZAPグループ株式会社 開示資料

また瀬戸社長は2018年11月に発表した役員報酬の全額返納を営業利益230億円を超えるまで継続するとしている。瀬戸社長は2019年3月期の業績を受け、2020年3月期の黒字を自身の進退をかけて達成するとインタビューに応じていた。今期においては第3四半期まで業績を上回る進捗だっただけに悔いが残る内容となったと思う。

構造改革の進捗と前期からの改善の幅を考えれば黒字化は既に確実とも見える。前期決算を受けた構造改革に加え、新型コロナウイルス感染拡大によって生じた事業改革の必要性によって、RIZAPグループは更に筋肉質になっていくと見られる。今後の同社には更に注目が集まるだろう。まずは10日の決算説明会を注視したい。

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