フィットネスクラブ大手のルネサンスは2021年3月期の第1四半期(2020年4月〜6月)決算を発表した。
売上高は前期比65.6%減の38億円、営業利益は赤字転落の▲19億円、経常利益▲20億円、当期純利益は▲27億円となった。新型コロナウイルス感染拡大を受けて政府から発出された緊急事態宣言による店舗の休業が大きく響いた。
当該期間中に発生した設備費及び人件費約19億円を店舗休止損失として特別損失に計上した。「粗利」を示す売上総利益時点でも赤字となり、新型コロナウイルスのフィットネス業界に与えた影響の大きさを見せつけられる結果となった。
単位:百万円 | 2020年3月期1Q | 2021年3月期1Q |
売上高 | 11,088 | 3,814 |
売上原価 | 9,876 | 5,229 |
売上総利益 | 1,211 | ▲1,414 |
販管費 | 668 | 555 |
営業利益 | 543 | ▲1,970 |
経常利益 | 459 | ▲2,041 |
当期純利益 | 280 | ▲2,780 |
なお、同社は新型コロナウイルス感染拡大が本格化してきた5月に40億円を銀行融資で調達しており1Q時点では現預金残高が前期比+56億円の118億円となっているため、当面の運転資金に問題は無い。
一方で財務状況は一時的に悪化しており、財務健全性を示す指標の1つである自己資本比率はマイナス12.4ポイントの28.1%、有利子負債残高も前期比+115億円の189億円となっている。7月28日に発表した自己株式の処分によって約27億円(払込は8月13日)を調達、これは全て借入金の返済に当てるとしており財務体質の回復にも着手している。