昆虫食品ブランド「INNOCECT(イノセクト)」を運営する株式会社ODD FUTUREは、10月3日からコオロギプロテインである「CRICKET PROTEIN CHOCOLATE」を発売する。価格は内容量510gで5,100円。
世界的な人口増加と食料調達コストの問題で、安価なタンパク源の必要性が高まり昆虫食に目が向けられており、無印良品などの大手企業も製品開発を行っているが、プロテインなどのフィットネス業界に近い領域での商品開発はまだ事例としても珍しい。
同社のプレスリリースによると、粉末プロテインのホエイがコオロギに代替されることで様々なメリットがあるとしている。
この画像の通り、製造過程において温室効果ガス排出量や生育に必要な餌の量などがホエイに比べて圧倒的に少ない。逆にプロテインの主目的であるタンパク質の摂取において、含まれるタンパク質量がホエイの約3倍と圧倒的に多いことも大きなメリットでプロテインという製品との整合性を感じることができる。
飼料などを除き、人が食べる昆虫食の潜在的な市場規模は大きく食品分野において未開拓の代替領域が多分にある一方で、消費者の精神的な抵抗が大きいことも事実として存在している。そのためSDGs的な文脈での資金調達や、一部の消費者からの購入に留まっているのも事実だ。
フィットネス業界でもSDGsの取り組みが増加している。また効率的なタンパク質の摂取ニーズが高いフィットネス業界においてコオロギタンパクの有用性がどのように評価されるか、消費者の反応がどのように変わっていくか注目していきたい。