ルネサンスはランドリーサービス「Baluko Laundry Place」を全国103店舗展開する株式会社OKULAB(オクラボ、東京都渋谷区、代表取締役Co-Founder 久保田 淳/永松修平)と包括的な事業提携に合意したと発表した。
本提携の取り組み第1弾として小田急多摩線五月台駅前にオープンした「スポーツクラブ ルネサンス 五月台24」にランドリー店舗「Baluko Laundry Place 五月台」を併設する。本店舗はカフェランドリーの形態となっており、地域コミュニティの活性を実現する店舗モデルとなっている。
「Baluko Laundry Place」運営の株式会社OKULABとは
OKULABは、コインランドリー機器メーカー業界最大手の中国ハイアールグループで「アクア」にて開発と新規コインランドリー事業者の開拓、コインランドリーのIoTシステムのリニューアルなどに従事した永松氏と、ハイアールアジアにて新規事業とコインランドリー事業全般を牽引した久保田氏によって2016年に創業された。
「Baluko Laundry Place」は2016年の創業以来、関東を中心に店舗を拡大し既に100店舗以上を運営している。今回のスポーツクラブ ルネサンス 五月台24併設店舗はBaluko Laundry Placeとして103店舗目となる。
OKULABが展開するBaluko Laundry Placeの特徴は、従来のコインランドリーのイメージと異なり、清潔でスタイリッシュな内装デザインとなっている他、カフェ・ストレージ・ホテル・サービスステーションなどの併設を積極的にプロデュースしている点にある。またコインランドリーだけでなく本格的なクリーニング・洗濯代行サービスの提供も提供している。
またキャッシュレス・アプリ操作・オンラインでの稼働状況が確認できるなど、ハイアールでIoTシステムリニューアルに従事したOKULAB創業者の業務経験が強みとなり従来のコインランドリーのイメージを刷新するUI/UXが導入されている。
今回ルネサンスとの提携では同社として初のスポーツクラブ併設型となり、ランドリー・スポーツクラブともに24時間営業し相互利用を促していく。
提携の狙いは「地方創生」にあり
本提携の狙いとして両社はランドリー事業とフィットネス事業を融合することで利便性・快適度などの顧客体験が向上し、社会課題解決も含めた地域コミュニティ活性化に取り組んでいくと発表している。取り組みとしては、ランドリーとフィットネス併設店舗の開発だけでなく、地方自治自体における地方創生プロジェクトへの共同参画にも取り組む。
具体的には、ルネサンスが北海道小清水町と締結した「未来につながるまちづくりに関する包括連携協定」を通じて令和5年5月供用開始予定の防災拠点型複合庁舎建設における「賑わいのある空間創出」の一環として、カフェランドリ-を組み込み共同参画する。
OKULABのプレスリリースによると、近年の異常気象や衛生意識の高まりや、女性の社会参画の推進による家事労働時間の短縮ニーズの増加、羽毛布団や毛布などの大物選択需要の増加といった社会背景を受けてコインランドリーのニーズは向上しており、Baluko Laundry Placeのフランチャイズ出店への問合せも相次いでいるようだ。
地域コミュニティ型でコインランドリー併設モデルの難しさを克服できるか
コインランドリーはフランチャイズ開発業態としては現在も人気を博しており密かな成長市場だ。また洗濯中の時間を他業態併設することによって有効活用しようという取り組みは様々行われてきた。しかし併設型がうまく機能しているという話はあまり聞こえてこない。
最近では2018年にファミリーマートがコンビニ併設型業態「Famima Laundry(ファミマランドリー)」を開発しコインランドリー市場に参入。参入当初は2018年度に50店舗、2019年度に300店舗体制を目指すとしていたが、2021年現在オープン予定も含め25店舗に留まっている。
昨今、新型コロナウイルス感染拡大によってメンタルヘルスの問題も発生している中、洗濯時間を利用してスポーツクラブで運動する、併設施設に訪れることで地域コミュニティに参加できることの意義は大きい。
コインランドリー併設モデルの勝機という意味では、洗濯時間と一般的なトレーニング時間が近いことに加え、Baluko Laundry Placeのコインランドリーのイメージを刷新する業態、「地方創生」を切り口とした取り組みには一定の期待がもてるだろう。
ルネサンスプレスリリース
https://www.s-renaissance.co.jp/news/detail/?did=1563&&t=1
OKULAB
https://okulab.co.jp/