2025年12月1日、冷凍宅配食サービス「ナッシュ」を運営するナッシュ株式会社は、「リボーンマイセルフ」「エクササイズコーチ」などのパーソナルジム業態を全国80店舗展開するエクササイズコーチジャパン株式会社の株式を一部取得し、フィットネス事業に参入すると発表しました。
今回のM&Aは、フィットネス業界誌「BEHIND THE FITNESS」が初回面談の設定からクロージングまで、ほぼ全てのM&Aプロセスを支援・仲介いたしました。BTFは、今後もフィットネス業界のM&Aを規模の大小問わず支援してまいります。「撤退したいが原状回復費用を払えない」「1店舗だけ譲渡したい」等のご相談もお聞きします。まずはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。

本記事では、今回のM&A当事者であるエクササイズコーチジャパン株式会社の中岡社長、ナッシュ株式会社の高山取締役に、仲介を担当した当社の岩本が、成約に至るまでの舞台裏でなにがあったのかお聞きしました。フィットネス業界のM&Aのリアルが感じられ、示唆に富む内容となっております。ぜひ最後までご覧ください。
「立ち話」から始まった、15ヶ月間のM&Aプロジェクト
BEHIND THE FITNESS 岩本(以下、BTF 岩本):中岡さん、高山さん、改めてご成約おめでとうございます。また長期間にわたり本当にお疲れ様でした。
ナッシュ 高山取締役(以下、ナッシュ 高山):お疲れ様でした。本当に長い間ありがとうございました。
エクササイズコーチジャパン 中岡社長(以下、ECJ 中岡):お疲れ様でした。本当に長かったですよね(笑)
BTF 岩本:長かったですね…(笑)改めて、今回の件について時系列を確認してみたのですが、初めて中岡社長とナッシュ田中社長をお引き合わせしたのが、2024年8月末。そこから払い込みまで、全てのプロセスが完了したのが2025年11月末。約15ヶ月、1年3ヶ月の旅路でした。
ECJ 中岡:そんなにかかりましたか。長かったですねぇ…

BTF 岩本:中岡さん、最初のキッカケって覚えてます?
ECJ 中岡:なんでしたっけ…私からご相談しましたよね。
BTF 岩本:中岡さんと私で岐阜県まで出張に行ったのがキッカケです。
ECJ 中岡:思い出しました!当時、エクササイズコーチで使っているマシンを他社に販売するスキームを模索していた時ですよね。それで岩本さんに「どこかフィットネス大手を紹介してくれないか」と相談し、ご紹介いただいた会社の社長さんにお会いするために、岐阜県まで一緒に出張させていただいた時ですよね。
BTF 岩本:ご紹介と商談が終わって、訪問先近くのコンビニの駐車場でタクシーを待っているときの立ち話で、中岡さんから「資本政策で困っている」と相談されたことが全ての始まりでした。
ECJ 中岡:そうでしたね。でも、この時点では「一部だけ取得してくれるような会社ってないですよねぇ…」くらいの感覚でお話したんですが、岩本さんから「それならナッシュさんがご興味持つかもしれないので」と言っていただき、そこから1週間くらいで、実際にナッシュ田中社長とお会いさせていただきました。
BTF 岩本:実は、ナッシュ田中社長からも「フィットネス領域でのサービス提供を検討している」という相談を以前から受けていたこともあって、中岡さんのご相談を聞いてピンときたというか、点と点が繋がったのもありますね。
ナッシュ 高山:当社としても大変ありがたいお話です。でも資本政策の話って相談できる相手はかなり限られますよね。
ECJ 中岡:そうなんですよね。岩本さんには、数年前に当社のフランチャイズ店舗の譲渡を仲介いただいた実績もあったんですよ。それ以外でも、当社のフランチャイズ加盟資料を作っていただいたり、定期的に業界動向についてお聞きしたりもしていました。なにより岩本さんって元々ベンチャーキャピタルご出身ということもあって、お詳しいかなと。
BTF 岩本:信頼関係が築かれていたと受け取っていいですか?(笑)
ECJ 中岡:そのとおりです(笑)おそらく後でお話することになるかと思うのですが、当社の場合、直営店舗だけじゃなくフランチャイズ店舗もありますし、アメリカのパーソナルジム業態をマスターライセンス契約のもとで国内展開していますから、M&Aとなると複雑な調整プロセスが発生することは目に見えていました。ですから、当社について理解があり、その上で一定の事業経験値がある方じゃないと、お任せするのは難しいと思っていたことも事実です。
BTF 岩本:ありがとうございます。

ECJ 中岡:結果的に、岩本さんにはかなり複雑な調整プロセスや、本件全体のマネジメントを取り仕切っていただきましたからね。一般的なM&A仲介の会社との違いで言えば、BTFさん・岩本さんの場合は、フィットネスビジネスに対する解像度が高いので、今回のような「異業種とのマッチング」になった際に、数字以外の事業特性や現場のリアリズム、業界動向などを正確に伝えてもらう「翻訳家」的な役割も果たしていただけた。これは大きかったと思いますね。
ナッシュ 高山:確かにそうですね。当社もフィットネス業界の動向やパーソナル領域の特徴、同業他社の状況などのマクロなお話から、エクササイズコーチジャパンさんの数字から見える現場のオペレーション、他社との違いといったミクロなお話まで岩本さんに教えていただきましたし、事業計画の策定・ブラッシュアップにおいても本当に助けていただきました。
エクササイズコーチにとっては「異業種」が最適だった
BTF 岩本:今回、中岡さんにご紹介したのはナッシュさん1社で、そのまま成約に至りました。1分の1で成約、というのはM&A業界でも珍しいと思います。初回面談も同席させていただきましたが、お互い「一目惚れ」のようなフィーリングがありました。
ECJ 中岡:私も色々な社長さんとお会いしますが…田中社長は違って見えましたね。
BTF 岩本:光ってましたか(笑)
ECJ 中岡:輝いてました(笑)第一印象で「一緒にやりたい」と感じられたのは、本当に初めての経験でしたね。M&Aで声をかけていただいた先は、これまでいくつかあったのですが。

BTF 岩本:ちなみに、どういったところからお声がけがあったんですか。
ECJ 中岡:ファンドさんや、同業の会社さんからも接触がありました。
BTF 岩本:その時は、あまり前向きな話にならなかったんですか。
ECJ 中岡:そもそも、今まで株式の売却をしようと考えていませんでしたからね。だから、こちらのテンションも含め前向きな話にはなりませんでした。今回、資本政策の課題が発生して、初めてM&Aを選択肢の1つとして考え始めたということですね。
BTF 岩本:今回、初めてM&Aをご検討されたんですね。ご検討の中で「どういった先が自社と合うのか」という点では、どんなことを考えられたんですか。
ECJ 中岡:やっぱり一番は「一緒に成長していける」相手が良いかなと。私自身、エクササイズコーチジャパンにはまだ大きな成長余地があり、企業価値もさらに伸ばせると思っています。そういう意味では、ファンドさんだと「(その時点の企業価値で)売って終わり」になるイメージが強くて少し違うかなと。同業の会社さんも当社には合わないと思っていました。看板が変わったり、メソッドが上書きされることも想定されますから、それだと「一緒に成長する」というよりは「取り込まれる」形になるかもしれない。当社にはフランチャイズオーナーさんもいらっしゃるので、その点も含めて難しいかなと思っていました。
BTF 岩本:エクササイズコーチジャパンさんの場合は、異業種のナッシュさんだから結ばれた側面が強かったんですね。
ECJ 中岡:そうですね。初回面談からナッシュさんには「今後も一緒に企業価値を上げていきましょう」と言っていただいて、私が考えていた方向性と一致したのも響きましたね。あとは、ナッシュさんの持っている会員基盤のうち20%がダイエット目的だとお聞きして「これは当社にない資産だ」「かけ合わせたら凄い成長ができるのではないか」と思いました。ナッシュさんの企業規模や資金力も相まって、一緒に描く成長戦略への期待感がとても大きかったですね。

ナッシュ 高山:田中(ナッシュ田中社長)が、当初からしきりに言っていたのは「エクササイズコーチのマシンは凄い」と。AI制御の負荷調整で「押す」「引く」両方に適切な負荷をかけられるので、フィットネス業界で大幅な「時短」が実現ができると。
BTF 岩本:ナッシュさんは「時短」「健康」「コスパ」このあたりのキーワードを重視されていますよね。
ECJ 中岡:私もそのキーワードを田中社長からお聞きして、まさに「エクササイズコーチそのものじゃないか」と思っていました。実際、当社のマシンと同じものは、本当に他にありませんから。なので、そういう直感といいますか、お互いに「これは」という感じで、初回面談から意気投合した感じはありましたよね。
ナッシュが見つめ直した「企業理念」描き直した「成長戦略」
BTF 岩本:本件を進めていく中で、大変だったことはありますか。
ナッシュ 高山:岩本さんはよくご存知ですが、当社は色々と大変でした…(笑)
BTF 岩本:大変でしたね(笑)
ECJ 中岡:そうだったんですか(笑)
ナッシュ 高山:そうなんです(笑)当社は、創業時に工場を買収した経験はあるものの、そこから時間がたち、現在のメンバーにとっては「初めてのM&A」という状態でしたから、そもそも何から始めればいいのかすら分からない。加えてメイン事業の業務や新規プロジェクトも複数走っていた状態ですから、工数的にも岩本さんには相当助けていただきました。
BTF 岩本:最初は、本件のデューデリジェンスのために各部署から集められたメンバーに対して、私から「デューデリジェンスとはなにか、なぜするのか」とレクチャーするところからでしたよね。
ナッシュ 高山:お恥ずかしながらそうでした。7部門に渡るデューデリジェンスの統括、今回株式を取得させていただいた株主さんとの交渉、エクササイズコーチ アメリカ本部とのマスターフランチャイズ契約の改訂交渉、株主間契約・株式譲渡契約の策定・交渉などなど、ほぼ全てのプロセスで岩本さんに入っていただきました。

ECJ 中岡:マスターフランチャイズ契約の改訂、大変でしたよねえ…。ナッシュさんから「株式を取得させていただく場合、現状のマスターフランチャイズ契約に課題があるので、内容を改訂をする必要がある」と聞いた時は、正直なところ「本当にやるんですか」と気が遠くなりました(笑)当社が最初にマスターフランチャイズ契約を締結するのにも1年以上かかりましたから、これは相当大変だぞと。
BTF 岩本:結局、アメリカ本部と改訂案を合意するのに1年弱くらいかかりましたよね。私もこんなに大変だとは思っていませんでした(笑)
ナッシュ 高山:デューデリジェンスと並行して、英文のマスターフランチャイズ契約の確認・整理・論点の洗い出し、補足資料の作成、改訂案の作成等の作業、その後は他の買収プロセスをこなしながら、アメリカ本部との調整や交渉などなど…。このほとんどを岩本さんにやっていただいたといいますか…(笑)
BTF 岩本:いやいや、中岡さん、ナッシュの法務メンバーの皆さん、弁護士の先生方が粘り強く取り組まれた結果ですよ。
ECJ 中岡:本当によくまとまりましたよね。
BTF 岩本:デューデリジェンスの初期段階だと、エクササイズコーチジャパンさんからご提出いただいた大量の資料を全て内容確認した上でデータ整理するために、高山さんとほぼ毎晩ウェブ会議をつなぎましたよね。
ナッシュ 高山:やりましたね…特に最初の数週間は、本当に毎日深夜まで岩本さんとウェブ会議をつないでいました。
BTF 岩本:でもあの時間のおかげで、エクササイズコーチジャパンさんに対する解像度が一気に高まりましたよね。
ナッシュ 高山:本当にそうでしたね。色々な経営情報を確認させていただく中で、エクササイズコーチジャパンさんが今されている事業の内容や数値情報を理解するだけでなく、中岡社長がこれまで歩まれてきた道程、それを追体験をした先で今どんな課題を抱えているのか、当社としてその課題に対してなにができるのか、多岐にわたる理解が進みました。ただ、これらを短期間で解像度高く理解して打ち手まで策定するという話ですから、刺激的だった反面「M&Aってこんなに難しいんだ…」と当時は打ちのめされていました(笑)
BTF 岩本:ほぼ初めての案件が、少し難易度高めだった気がしなくもないですが(笑)エクササイズコーチジャパンさんは事業規模も大きいので、確認しなければならない箇所も多いですし、ナッシュさんのようにガバナンスが整った会社さんだと、取締役会での報告や承認プロセスもありますから、その点も大変だったように思います。
高山:大変だった反面、私にとっても、当社にとっても、本当に良い勉強・経験値になりました。あとは、本件の途中で「ナッシュのミッション・ビジョン」を役員間で再確認する機会も生まれたので、これも当社にとっては有益だったと思っています。
BTF 岩本:差し支えなければ、どういったことを話されたのか教えていただけますか。

ナッシュ 高山:中岡社長に対しては、少し失礼な表現になってしまうかもしれませんが、プロセスが進む過程で「なぜ本件に取り組む必要があるのか」「ナッシュの目指す方向性に本件は本当に必要なのか」を一度立ち止まって、役員間で改めて議論したんです。その結果は「YES」。私たちは、当社が掲げる理念を実現するために、お客様を「健康」にするサービスを提供していますが、理念実現のためには「食事」だけでは不十分であると再認識しました。真の健康実現のためには、食事に加えて「運動」「フィットネス」も提供する必要がある。その上で「なぜエクササイズコーチジャパンさんなのか」という前提部分を再度見つめ直し、共通認識を整え直したんです。少し立ち止まりましたが、この議論をしたおかげで、当社の役員陣が株式取得のプロセスだけでなく、取得した後も強くコミットしなければならないと改めてスイッチが入りました。当然の話ではあるのですが。
BTF 岩本:極めて本質的な部分を再整理されたんですね。
ナッシュ 高山:そうですね。議論の中では、当社が掲げる「健康」の定義から再度見直しました。その上で、エクササイズコーチジャパンさんと一緒になると仮定し、成長戦略も描き直しました。この時に再策定した結論や方向性が、その後、中岡社長に提出させていただいた共同事業計画書の強い根拠になりました。
ECJ 中岡:確かに、この後にナッシュさんから「こういう成長戦略を一緒にやりませんか」と提案された共同事業計画は、本当に衝撃的でした。
BTF 岩本:迫力がありましたよね。記事では詳細を開示できませんが、あの事業計画を拝見して、私も「これは挑戦する価値があるな」と強く感じたのを覚えています。あの内容は、業界のインサイダーからはなかなか出てこない発想ですよね。
ECJ 中岡:そう思います。提案に対する説明をお聞きして、新しい目標・夢ができた感覚でした。新たなモチベーションが湧いてきましたね。無謀にも思えるような「大きな挑戦」を描いた絵でしたが、それと同時に「ナッシュさんとなら実現できるかもしれない」と前向きな気持ちにもなりました。
BTF 岩本:振り返ると、あの提案が今回の「決定打」になったというか、それくらいの衝撃が関係者全員にありましたよね。
ECJ 中岡:そうですね。あのタイミングでは、ナッシュさんが交渉相手であることに変わりはないのですが、不思議と「一緒になるためにどうするか」というような雰囲気になったというか。まさに決定打になりましたね。
中岡:一時は「騙されているのではないか」と思っていた
BTF 岩本:本件を通じて不安だったことはありましたか。
ECJ 中岡:正直…不安はかなりありましたね。特に初期の段階は漠然と「この先どうなるんだろう」と思っていましたし、エクササイズコーチジャパンに参画する前に経営していた会社で、資本政策の大きな失敗をした苦い経験があったので、そこから資本政策や株主間契約といった専門的な内容については苦手意識を持っていましたので。

BTF 岩本:最初にご相談いただいた時から仰っていましたよね。
ECJ 中岡:ええ、そうなんです。もちろん疑問点については、ナッシュさんや岩本さんに何度もお聞きしましたし、それに加えてご提案内容についての説明や議論といった機会を何度もとっていただいたことで、結果的には合意できたのですが。やっぱり途中の段階は、過去の苦い経験から慎重になっていたこともあり、弁護士や会計士にも何度も相談しましたね。ただ、そういう専門家に相談すると、想定されるあらゆるリスクの話を色々と聞いてしまうわけで…一時は「騙されているんじゃないか」と疑心暗鬼になった時もありました。
BTF 岩本:弁護士や会計士の先生方も悪意をもって仰ってるわけではないですし、そういうお話をされるのも理解できます。むしろ慎重な方が、先々の色々な可能性の話を事前に当事者間でできるので、ミスマッチが減るんじゃないかと思いますよ。
ナッシュ 高山:当社もさらに信用いただけるように努力します。
ECJ 中岡:いやいや、十分信用していますから(笑)それこそ、疑心暗鬼になった時期もありますけど、結局は「相手を信じられるかどうか」だなと。シンプルに「一緒になろうとしている相手は誰なのか」「一緒にやっていけるのか」これを信じられるなら、という心持ちになったといいますか。
BTF 岩本:最終的に「信頼できる相手かどうか」が基準になったんですね。
ECJ 中岡:そうですね。振り返ると、当時の不安な気持ちは、お相手がナッシュさんじゃなくても起きていたような気がします。それに何度もお話させていただく中で、色々な部署の方とお会いする機会が増えて「ナッシュさんがどんな会社で、どんな方が働いているのか」を感覚的にも理解できたことは、信頼できるお相手かどうかを判断するのに重要だったと思います。
BTF 岩本:確かに「どんな人たちと働くのか」を理解することは重要ですよね。
ECJ 中岡:そう思います。それに、ナッシュさんと当社の成長戦略についてディスカッションを重ねる中で、私自身「ナッシュさんと連携すれば、あんなことやこんなことができるな」というアイデアがどんどん出てきて「一緒にやってみたい」という気持ちが日増しに強くなりました。事業欲が掻き立てられたとでも言いますか。やっぱり「自分は起業家なんだな」と再認識しましたね(笑)
BTF 岩本:ナッシュさんから提案された成長戦略の内容って「ゼロからまた起業する」くらいのインパクトありませんでしたか。
ECJ 中岡:ありました。本当にインパクトがあった。だからナッシュさんにご提案いただいた「大きな挑戦」が、私の新しい夢・目標・モチベーションになったことで、色々な不安が払拭された部分も大きかったんです。やっぱりあれが決定打でしたよね。「ナッシュさんを信じてみよう」という前提に加えて、「この大きな挑戦がナッシュさんとならできる、やってみたい」と思わされた、思ってしまった?(笑)いずれにしても不安はかなり払拭されましたね。

BTF 岩本:ナッシュさんは、なにか不安・心配だったことはありました?
ナッシュ 高山:企業文化の融合がうまくできるのか、この点は心配していました。例えば、私たちが理念に掲げている「健康の実現」って100年かけて実現したい目標ではありません。今この瞬間に課題を感じているお客様に向けてできる限り短い間にやりきりたい。だから「お客様にとって良いサービスを作って最短の時間軸で届ける」これを私たちは美学に感じているわけです。これができるからこそ、社会やお客様から必要とされる存在になれるし、信頼を得られることに繋がると思っています。まずこの価値観が、エクササイズコーチジャパンの従業員の方々に一切の理解を示されなかったら、今後色々な施策を推し進めていく過程において、かなり苦労するだろうと思っていました。
BTF 岩本:(インタビュー当日は)まだ株式取得されて数日というところですから、ここから確かめていく感じでしょうか。
ナッシュ 高山:これに関しては、中岡社長に早速着手いただいていまして、既に従業員の方々に向けて今回の株式取得の件と、当社のミッション・ビジョンや価値観についての説明会を開催いただきました。
BTF 岩本:従業員の方々のご反応はいかがでしたか。
ECJ 中岡:良かったと思います。一旦、店長以上のスタッフ数十名に向けて説明したのですが、「嫌だ」「うわ」みたいな反応もなく、その後の親睦会も和気あいあいとしていて、三次会まで開催されていたので(笑)
ナッシュ 高山:大変ありがたいです。まだまだこれから模索することもありますが、ひとまず最初の段階はクリアできたのではないかと、少し安心しています(笑)
さっそく見えてきた「シナジー効果」
ECJ 中岡:ナッシュさんの理念経営・組織運営手法を当社でも実践したいと思い、最近は企画内容に関しても、全て「ミッションと整合性がとれているか」を担当者には事前確認してもらい、判断基準にすることを徹底してもらっています。当社も本件を通じて「ミッション」を再度見直しまして、今後はこれまで以上に「ミッションに合致しているかどうか」を意思決定の基準にしようと。その上でサービス改善などのスピード感についてもギアをあげているところです。
BTF 岩本:素晴らしいですね。
ECJ 中岡:なんなら「利益よりも理念を優先する」くらいの徹底の仕方で、その上でスピード感も上げていく。そうなると、これまで取り組んでいた施策を見直すことにもなるので、時には激しい議論になることもありますが、これは良い変化の兆しだなと。
BTF 岩本:今後は両社の連携機会も増えていくでしょうし、良い兆候ですね。
ECJ 中岡:それこそ、今「ナッシュ」の導入も進めているんですが、あ…。これまで導入してなくてすみません(笑)
ナッシュ 高山:いやいや!(笑)当社から無理強いするような意図も一切ありませんので!(笑)

ECJ 中岡:株主になっていただいたのに導入していないのは、あり得ないだろうと(笑)これは半分冗談としても、今回のプロセスの中で、私もナッシュさんに対する理解が深まったことは大きいです。これまで当社は、PFCバランスなどを重視して、ナッシュの競合製品を取り扱っていたのですが、もっと手前の重要なポイントとして「圧倒的に価格が安い」ことの重要性を痛感しました。
BTF 岩本:興味深いお話ですね。
ECJ 中岡:もちろんPFCバランスは大事ですよ。大事ですが、そもそも安くなければ利用できる人数は増えない。現場もいろいろなこだわりをもってやっていますから、様々な議論を今しているところですが、やっぱり値段が高いと、どれだけ良い提案をしても購入できないお客様は絶対に一定数出てきますよね。そうなると、健康を願う我々のミッションはいつまで経っても達成できません。これはフィットネスサービスでも同じこと。ナッシュが低価格で販売しているのはそういうことかと気付いた。それなら私たちが提案する食事サービスについても、まずお客様にご案内するのはナッシュの商品じゃないのかと。
BTF 岩本:とはいえ「PFCバランスは絶対譲れない」という強いこだわりを持ったスタッフの方もいらっしゃるのではないですか。
ナッシュ 高山:当社がPFCバランスを意識したメニューを開発すれば解決できますよね。
ECJ 中岡:仰るとおりです。それが最短最速だと思っています。ナッシュさんの商品開発に、当社からの意見も考慮いただければ、お互いにとって大きなメリットが生まれると思っています。

BTF 岩本:綺麗なシナジーの形ですねえ…
ナッシュ 高山:当社としても以前からフィットネス系のニーズに対応しきれていないという課題感を持っていましたので、今回を契機に、当社側でもそういったニーズを満たせる商品開発に早急に取り組んでいければと考えています。加えて、アフィリエイトプログラムについても、ご意見をいただきながらブラッシュアップしていきたいなと。
BTF 岩本:ナッシュさんのアフィリエイトプログラムって、大手フィットネスクラブさんも含めて1,800店舗くらいが既に参加されていますから、メニューやプログラム自体が改善されていけば、フィットネス業界、ひいては社会全体にとってもプラスですよね。
ナッシュ 高山:仰るとおりでして、エクササイズコーチジャパンさんからリアルなご意見やフィードバックを頻度高くいただき、それをスピード感もって反映していくことで、パートナーさんの収益も増えると思いますし、健康的な食事をとっていただく方が増えれば、当社の理念実現にも近づくと考えています。
ECJ 中岡:社会全体のために、当社も引き続き頑張ります!
BTF 岩本:両社の更なるご発展を心から願っております。本日はインタビューへのご協力ありがとうございました!

【秘密厳守】BTFはフィットネス業界のM&Aをお手伝いします!
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こうしたご事情の方には、M&Aに留まらない応急処置的なアドバイスもさせていただきますので、ギリギリまで引っ張らず、なるべく早めにお問い合わせください。またM&Aによる解決を図ることになった場合も、費用は柔軟に対応しますので、ご安心ください。
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