ReFa(リファ)やSIXPADなどを運営するMTGは、10月20日よりEMSを中心としたホームフィットネスサービス 「SIXPAD HOME GYM」を開始する。特徴は同社のトレーニングブランド「SIXPAD」のEMSスーツ「SIXPAD Powersuit(シックスパッド パワースーツ)」を着用、負荷を上げた状態でトレーニングすることで、10分の短時間・高効率のトレーニングが行える点にある。
「SIXPAD HOME GYM」は、同社が提供する専用アプリを接続することで東京・原宿に新設した専用スタジオ「SIXPAD LIVE STUDIO(シックスパッド ライブスタジオ)」から配信されるセッションにオンラインで参加することができる。
また専用アプリではライブ配信の予約やレッスン動画の再生、EMSレベルの調整以外にも、トレーニングの記録や管理まで行うことができる。会員のスマホやタブレットでも閲覧できるほか、専用タブレットでも利用可能。
日本版ペロトン?MTGは「SIXPAD HOME GYM」専用バイクを開発
米ペロトン(Peloton)はフィットネスバイクとモニターによるセッションを月額課金形式で提供することで破竹の勢いで業績を伸ばしている。新型コロナウイルス感染拡大を受けその業績と会員数はさらに伸び、今や四半期業績開示のたびにトップニュースに名前が並んでいる。
日本でも同様の市場環境の変化を受け、フィットネスクラブが続々とオンラインフィットネスに参入したが、実店舗でのセッション単価とオンラインでのセッション単価のギャップに苦しみ、そしてオンラインネイティブにセッションを提供していた先行プレイヤーに勝てる道筋なく、収益貢献に至っているフィットネスクラブは少ない。
ペロトンと今回参入した多くのフィットネスクラブのオンラインフィットネスサービスとの大きな違いは、マシンの有無や提供されるセッションのクオリティにある。今回MTGは、ここのポイントに加え、EMSスーツを付随させてサービスの差別化要因と特徴をブラッシュアップしリリースするに至っている。
専用アプリ経由で提供されるトレーニングセッションは、LIVE配信形式とアーカイブ(VOD)の2形式で提供し、会員はライフスタイルに合わせて利用することができる。
このオンラインで提供されるセッション専用のスタジオの開設や、トレーニングメニューには同社のネットワークを活かしスペシャルゲストが今後登場予定となっており、クオリティ向上にも継続的に取り組む見込みだ。
料金体系:プランは2種類、専用バイクは安価版とハイエンド版を開発しペロトンに近い価格設定
米ペロトンも新製品を続々と市場投入しており安価なエントリーモデルや高価格なハイエンドモデルまで製品ラインナップが提供されている。価格は20万円を下回るものから、約50万円弱のモデルまで多岐にわたる。
提供サービス名 | 定価(一括払い時) |
プラン:Standard Plan | 月額 4,180 円(税込) |
プラン:Studio Plan | 月額13,200 円(税込) |
Powersuit | 118,800円(税込) |
The Bike | 132,000円(税込) |
The Bike EX | 495,000円(税込) |
今回MTGがリリースする専用バイクは2パターン、エントリーモデルにあたる「The bike」が132,000円(税込)、ハイエンドモデル「The Bike EX」は495,000円(税込)となっている。
「SIXPAD HOME GYM」のポイントは上記の専用バイクとは別に、EMSスーツ「Powersuit」を購入することでアプリのスタンダードプラン(月額4,180円)を利用することができるため、基本的にはこの「Powersuit」の購入が前提となる。
会員はリースを組み合わせサブスク形式で料金を支払い
各製品は高額商品であり、今回MTGは同製品をリース(一括払いも可)を中心に消費者へ提供する。リースは基本的に60回(5年間)で組まれることとなる。リース支払い時の月額支払金額は「Powersuit」で月額1,900円となり、これをベースに月額プランが組まれている。
「Powersuit」ベースにした各製品の組み合わせによって月額料金は3パターンに分類される。最も安いコースで月額6,080円。ハイエンドモデル「The Bike EX」コースでは月額14,380円となっている。
同社は今回のホームフィットネスの基盤となるEMSジム「SIXPAD STATION」を2018年6月に代官山にプレオープン。時短・高負荷をコンセプトに他店舗出店への強い意欲が見せていたが、その後の同社の不適切会計問題や、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで新規出店へのストレスがかかり、2020年10月現在で海外含め5店舗(代官山・六本木・赤坂・八王子・香港)に留まっている。
業績も復調してきてはいるが、直近の四半期業績を比べると最盛期に比べ40%近い減収になっており苦境はまだ続いている。SIXPADというEMSブランドを引っさげフィットネス市場に参入した同社の挑戦は、ホームフィットネスが起爆剤となるか今後も注目したい。(MTGに関する他のニュースはこちら)
SIXPAD HOME GYM
https://homegym.sixpad.jp/