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2021年2月8日 業界ニュース

ソニー系 スイミングスクールのDXシステムをルネサンス協力で開発

8日、ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社とルネサンスは映像とAIを活用したスイミングスクール向けシステム「スマートスイミングレッスンシステム」の開発について記者発表会見を行った。

スマートスイミングレッスンはソニーのセンシング技術とAI技術によってレッスン動画の自動編集・自動生成が可能になっている。動画コンテンツを会員ページに個別アップするなどの活用によりスイミングスクールのDXを実現する。

会員向け画面(左)とインストラクター用画面(右)のイメージ

具体的にはスイミングスクール会員(子供、保護者)は、専用アプリなどでレッスン前に目標(めあて)の確認とお手本動画の視聴、レッスン中の自分の水泳動画の視聴、進級テスト結果の配信などレッスンの前中後すべてでコンテンツを提供する。

自動編集されたスマートスイミングレッスンシステム動画

特に練習中の動画については、壁面や水中など複数アングルから撮影された動画を自動編集、リレー再生する。これは今回新たに開発されたAIアルゴリズムが水面・水中の映像から泳いでいる人を自動検出し撮影するもので、さらにクラウド経由で個人別ページに配信が可能となっている。

コロナ禍で生まれたスイミングスクールの課題、ルネサンスの協力で開発を実現

スイミングスクールは依然として子供向けの習い事として高い人気(学研教育総合研究所調べでは学習塾を抑え1位)がある一方で、約8割が未就学児(0-6歳)となっていることから、コロナ禍で運用について課題の多い領域でもある。

今回開発協力したルネサンスが運営するスイミングスクールにおいても保護者の見学を制限するなど、会費の支払いを行う保護者の納得感を醸成することが難しい状況も生まれている。

今回のスマートスイミングレッスンでは、保護者の見学を動画に代替する意味合いも有り、そこに加え「上達する」合理的なシステムを提供することで、親子間にレッスンの納得感を生み出すことができ会員の離脱抑止効果も期待できる。自動編集・生成される動画コンテンツは、周囲に自動ぼかし編集を加えるなどプライバシー保護機能も付加されており、子供を撮影する動画コンテンツとしての安全性にも配慮されている。

ルネサンスは約30年に渡りスイミングスクールの運営実績がある。ソニーネットワークコミュニケーションズとは2017年にテニスのDXに取り組みスマートテニスレッスンを開発、スポーツレッスンのDXに積極的に取り組んでいる。

同システムはジュニアスイミングスクールにフォーカスし提供が開始されるが、将来的には選手コースや大人向けのシステムに拡張を予定する。まずは6月から順次ルネサンス80店舗に導入される。サービス価格はまだ検討中とのことだが、ソニーネットワークコミュニケーションズ担当者は「要望あればルネサンス以外の他社にも積極的に展開していく」と回答している。

スマートスイミングレッスン公式サイト
https://ict.sonynetwork.co.jp/sports/swimming/